安曇野市を拠点に活動する「劇団エル」の旗揚げ公演「紅葉鬼女伝説~過去から未来へ愛は千年の時を超えて~」が9月24日、豊科公民館ホール(安曇野市豊科)で上演される。
長野市の戸隠や鬼無里などに伝わる「紅葉伝説」を題材に、同劇団の代表でフロアバレエの講師でもある山之内里冴さんが脚本を書き下ろした。「紅葉伝説」は平維茂が鬼の紅葉と戦い、討ち取る話だが、同公演では2人の恋や、わが子を愛する紅葉の様子を描く。配役も山之内さんが決め、キャラクターのイメージに合わせてせりふを変更するなどして、物語を完成させた。山之内さんは「自分の人生のテーマでもある愛を表したいと思った。面白さも加え、誰もが楽しめる脚本を目指した」と話す。
子どもの頃、劇団を持ちたいと夢見ていた山之内さん。2018(平成30)年、「演劇サークルえてるな」の舞台や、まつもと市民芸術館で上演された作品にダンサーとして出演。そこから演劇にのめり込んだという。コロナ禍で自粛生活が続く中、「もしやり残していることがあるなら挑戦したい」と考え、劇団の旗揚げを決めた。宝塚歌劇団に憧れていたことから団員は女性だけにし、SNSで呼びかけたり、友人に紹介してもらったりしてメンバーを集め、昨年4月に立ち上げた。
現在、メンバーは5人で、今回は「劇団あまんじゃく」と「演劇サークルえてるな」の力を借り、公演を行う。「平日は全員そろうことが難しく、代役を立てながら練習をしている。何もかも初めての経験だが、来てくれた人が笑顔になってもらえるよう頑張りたい」と力を込める。
14時開演。全席自由で、チケット料金は一般=1,500円(当日1,800円)、小学生以上=1,000円(同1,300円)。予約はウェブサイトで受け付ける。問い合わせは広報担当の河田さん(TEL 090-1867-9510)まで。