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松本で「阿佐ヶ谷スパイダース」新作公演「老いと建築」 住まいと家族の物語

「3世代にわたる母娘の話。幅広い世代に楽しんでもらえると思う」と話す長塚さん(左)と村岡さん

「3世代にわたる母娘の話。幅広い世代に楽しんでもらえると思う」と話す長塚さん(左)と村岡さん

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 劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」の新作公演「老いと建築」が12月4日・5日、まつもと市民芸術館(松本市深志3)で行われる。

「演出家に聞く!『老いと建築』徹底解剖講座」の様子

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 バリアフリー化を余儀なくされた家を舞台に、老女と娘、孫の3世代が繰り広げる家族の物語。自身の「老い」を受け入れることができない老女を中心に、その後の改装・改築も考える娘や孫、設計を手掛けた建築家、先立った老女の夫の幻影や思い出が現在と入り交じる。作・演出の長塚圭史さんが、昨年12月から今年5月にかけて東京・品川で行われた「謳(うた)う建築」展で、建築家・能作文徳さんの自宅兼事務所である建築物「西大井のあな」から受けたインスピレーションを基に科白を紡いで作り上げた。

 11月21日には、芸術館レクチャーシリーズ「演出家に聞く!『老いと建築』徹底解剖講座」を開催し、約30人が参加した。長塚さんと、主演の老女を演じる村岡希美さんが登壇し、同作のきっかけや制作過程、老女の役作りなどについて話した。長塚さんからは「普段、台本はパソコンで書いているが、今回はうまく入り込めず、まずは鉛筆で書く『助走期間』があった」というエピソードも。後半の質疑応答では、舞台装置や作品の着想や展開の仕方についての質問が寄せられた。

 講座の後に行われた取材会では、長塚さんと村岡さんが意気込みを語った。東京・吉祥寺での公演を先月終えて、長塚さんは「一つの仕掛けが、面白いゆとりを与えてくれている。登場する3世代の誰かに共感したり、それぞれに思いをはせたりして、楽しんでもらえたと思う」と手応えを感じたという。村岡さんは「最初は探りながらという部分もあったが、回を重ねるうちに(役が)立体的になっていった」と振り返る。

 「阿佐ヶ谷スパイダース」は1996(平成8)年に旗揚げし、演劇プロデュース・ユニットとして活動。2017(平成29)年に劇団化してから同作が4作目となる。松本での公演は3年ぶり。長塚さんは先月行われた「FESTA松本」で、「近松心中物語」を上演している。「松本の皆さんは目が肥えている印象。劇場が街とつながっていて、街の人たちも懐深く受け入れてくれている感じがある」。今年4月に「KAAT神奈川芸術劇場」の芸術監督に就任したこともあり、「劇団としても、芸術監督としても勉強になることが多い」とも。村岡さんは「松本で上演できることが楽しみ。作品も劇団も少しずつ育っていくので、『今回も来てくれた』と迎え入れてもらえるようになれば」と笑顔を見せる。

 開演時間は4日=14時、5日=13時。4日の上演後にはアフタートークも予定する。チケット料金は、一般=4,000円、18歳以下=2,000円。未就学児入場不可。チケットは同館チケットセンター(TEL 0263-33-2200)、チケットぴあで販売する。

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