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安曇野で「本棚と引き出し」テーマのガラス作品展-木工作家とのコラボ作品も

ストーリーブック付きの「ちいさいいえ」

ストーリーブック付きの「ちいさいいえ」

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 安曇野市の「ギャラリー・シュタイネ」(安曇野市穂高有明、TEL 0263-83-5164)で現在、ガラス作家・松原幸子さんによる作品展「本棚と引出し」が開催されている。

木工作家・平尾慎悟さんとの合作も

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 松原さんは茨城県出身。2003年から2008年まで安曇野ガラス工房(豊科南穂高)に所属し、現在はフリーで制作活動を行っている。同店での個展開催は初めて。

 オブジェをメーンに約100点を展示する同展。「ごがつのそら」は、透明フィルムにプリントした空の写真を4枚のガラスで挟んだ作品。「安曇野に来てから空を見上げることが増えた。忙しくて空を見上げることを忘れてしまった大人にこそ、空はいつでも広がっていることを思い出してほしくて」(松原さん)。「ごがつのそら」を本の形の箱に収めた作品「Book of the sky」も展示する。

 「ちいさいいえ」は、丘の上に立つさまざまな建物を表現したもの。作品には各建物のミニストーリーを記した本が付く。「いろいろな国のいろいろな家がある情景が浮かぶ。その家々が持つストーリーまで形にしたくて」。このほか、石や金属など異素材と組み合わせた作品なども展示する。

 安曇野市の木工作家・平尾慎悟さんとの合作も出展。平尾さんが作った木箱の引き出しの中に、松原さんがガラスで作った色鉛筆が入っている。「平尾さんの引き出しのシリーズが好き。ぜひ引き出しを使った作品にしたくて考えていたとき、立派な箱に入った200色の色鉛筆を思い出した。ガラス作家にとっての画材は色ガラス。大切なものなので、200色の色鉛筆のように、大好きな引き出しの中にしまうイメージで作った」。「アートシーン」として、平尾さんの大型の引き出し作品「思考の器」も展示する。

 同店は冬季閉店中に店内を改装し、お茶を提供するスペースを新設。「『カフェギャラリー』ということではなく、その時に展示する作品や、作家の雰囲気に合わせたコーヒーや紅茶を出そうと思っている。お茶も作品の一つとして捉えてもらえれば」と同店オーナー。

 「企画展に参加することが多かったので、いろいろなシリーズの作品を一堂に展示する機会がなかった。やりたいことを全部やれた感じ」と松原さん。「見たときにスッと心に届くというか…説明しなくても伝わる作品を作っていけたら」と今後の制作にも意欲をみせる。

 作品は販売も行う。オブジェ=3,000円~、アクセサリー=3,200円~、コップ=3,500円~、ボウル=4,500円~など。営業時間は10時~18時(最終日は16時まで)。会期中の休業日は4月28日。入場無料。5月8日まで。

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