「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」開幕-「戦争レクイエム」など12公演

若手声楽家、ピアニストが合宿の成果を発表した。©大窪道治、資料提供「サイトウ・キネン・フェスティバル松本実行委員会」

若手声楽家、ピアニストが合宿の成果を発表した。©大窪道治、資料提供「サイトウ・キネン・フェスティバル松本実行委員会」

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 松本の夏の恒例となった「2009サイトウ・キネン・フェスティバル・松本(SKF)」が8月18日、開幕した。

初日「若い人のための『サイトウ・キネン室内楽勉強会』発表会」の模様

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 SKFは音楽家の齋藤秀雄氏(1974年没)に師事した、指揮者の小澤征爾さんなど演奏家が集まり、同フェス開催時にのみ編成される「サイトウ・キネン・オーケストラ」が演奏する音楽祭。1992年より毎年松本で開催されており、今年で18回目を迎える。

 18日は、あがたの森文化会館講堂(松本市県3)で若手声楽家、ピアニストによる「若い人のための『サイトウ・キネン室内楽勉強会』発表会」が行われた。出演者は8日~15日に奥志賀高原(下高井郡山ノ内町)で合宿を行い、ドイツ在住の声楽家・白井光子さんの指導を受けた。その発表の場として、シューベルトなどのドイツ歌曲や「からたちの花」など日本歌曲、合宿の課題であったデュエットを披露。350人の観客は熱心に聞き入っていた。

 SKFは9月9日までにオーケストラコンサートや、声楽「戦争レクイエム」(ブリテン作)など12公演を行うほか、「子どものための音楽会」(小学6年生対象)、「青少年のためのオペラ」(中学1年生対象)などの育成事業も行う。また23日には中心市街地での歓迎吹奏楽パレードと、松本城での合同演奏会、9月4日には市内各所と東京・六本木ヒルズで、オーケストラ会場から生中継での街角スクリーンコンサートも予定する。

 「戦争レクイエム」は日本での上演もまだ少なく、戦争の悲惨さを強く伝えるものとして、総監督も務める小澤さんがオペラの変わりに選んだ作品。オーケストラとソリスト、公募された合唱団とで演奏を行う。「『戦争レクイエム』は、評論家から今年一番のコンサートになるだろうとも言われ、期待が高い。この機会に声楽の醍醐味を楽しんでもらえれば」と実行委員会。オーケストラコンサート(Aプログラム)と「戦争レクイエム」で若干の残席があるという。購入方法などは公式サイトで確認できる。

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