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塩尻市がソフトバンク、リクルートと連携し市政検討 2泊3日の合宿で市長に提言

合宿最終日、小口市長に提言する様子

合宿最終日、小口市長に提言する様子

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 塩尻市とソフトバンク(東京)、リクルートグループ(同)が、「地方創生協働リーダーシッププログラム」で2月5日~7日、市内で合宿を行い、市の課題解決策を検討した。

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 先月25日に都内でキックオフした同プログラム。市職員と両社社員合わせて約30人が「ICT基盤活用」「空き家対策」「子育て中の女性の復職支援」など、テーマを設けて5チームに分かれて議論を進めてきた。当初は各地でやり取りし、今月5日からは2泊3日の合宿を市内で実施。現地視察を行い議論を深め、最終日には塩尻インキュベーションプラザ(塩尻市大門八番町1)で小口利幸市長らに提言を行った。

 「新体育館の活用促進戦略」チームは、松本山雅FCと連携した「Jリーグチームが企画運営する体育館」を提案。さらに、スポーツ以外のさまざまなイベントを開催する場所として、宿泊施設を併設し、24時間営業の「眠らない体育館」というコンセプトも。時折、笑いも交えながら、有名ホテルチェーンの開業責任者のコメントなども紹介し、実現性の高さもアピールした。

 「ICT基盤活用による新規事業企画」チームは、見守りシステムや病院でスムーズに会計ができるシステムを盛り込んだアプリの提供を今夏から始めるという具体的な案を発表。スマートフォンを持たない人への端末の提供や、実証実験の場としての展開なども含め、ビジネスモデルとしての将来性も語った。

 「可能性があるものは、できないことをどうクリアするのか、さらに考えて実現していきたい」と小口市長。提案は各事業部や担当課を通じて、来年度の施策に反映させる予定だという。

 市が企業と連携して政策立案するのは初の試み。市は大手企業の人材やノウハウを生かし、両社は地方の課題に触れながら幹部候補の若手社員を育成する狙いがあるとしている。「企業としても地域のニーズを把握できるというメリットは大きい」とソフトバンク人事本部の日下部奈々さん。「市の皆さんのスピード感と『塩尻を良くしていきたい』という熱量の高さを感じている。取り組みを成功させて、『塩尻モデル』として広めていければ」と、共同企画したチェンジウェーブ(東京都)代表の佐々木裕子さん。

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