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松本・縄手通りに老舗焼き鳥店復活-常連客が「秘伝のたれ」引き継ぐ

常連客からは「取材すると皆来るから入れなくなっちゃう」との声も。

常連客からは「取材すると皆来るから入れなくなっちゃう」との声も。

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 松本・縄手通りに7月8日、焼き鳥専門店「鳥富」(松本市大手4、TEL 0263-88-8910)がオープンした。

焼き鳥は国産の備長炭を使った炭火焼で

 1969(昭和44)年から35年間、東縄手で営業していた「鳥富」を、店主の角田輝久さんが7年ぶりに復活した。以前の店主から「秘伝のたれ」を引き継ぎ営業する。店舗面積は約6坪、客席はカウンター8席。

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 国産の備長炭を使う焼き鳥メニューは前店から受け継いだもの。相がも(ネギにもも肉を挟んだ串)、ぶつ(もも肉の串)、つくね、皮、砂肝、ハツなど全て1串180円で提供する。アルコールはビール、地酒のほか、焼酎を豊富に取りそろえる。「かめ寝かせ呑酔楽」「六代目百合」(各450円)などの芋焼酎は、ほかに季節限定のものも用意。「前の店より、酒は自分の趣味で多くなった(笑)」と角田さん。

 前店の常連客だった角田さん。体を壊して店を畳むという話を耳にし、「何とか店の味を残したい」と強く思ったという。「松本の昔ながらの味がどんどん消えていく。『春華』さんや、『美乃屋本舗』さん…このままでは松本の食文化が衰退してしまう」と角田さん。「この味がなくなるのは寂しいし、残したい」と以前の店主に申し入れた。「何度も足を運んで、口説いて…それで、店の名前を使うことも快諾してくれた」。指導を受けながら、オープンの準備を進めてきた。

 角田さんは1991年に公務員を退職した後、建築・設計・不動産業務に関わり、住宅建設や宅地造成販売、不動産賃貸借あっせん業に携わってきた。同店は角田さんが設計、ムクの木曽ヒノキのカウンターなどこだわりを感じる内装に仕上げた。「食」にも思い入れがあり、「駅の近くでおいしいそばが食べられる店があれば」と数年前に、十割そば店「CCube」(大手2)をオープン。「趣味が高じただけ」と謙そんしながらも、「(飲食業は)お客さんとコミュニケーションをとりながらやっていけるところが新鮮で面白い」と話す。

 「のれんの重みを感じる。頑張って先代の味に近づけるように」と日々奮闘中の角田さん。以前からの常連客も復活を喜び、足を運んでくれるという。「会社帰りや友人同士などで気軽に寄ってもらえれば。観光客の方も大歓迎」

 営業時間は18時~21時30分。水曜・日曜定休。

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