松本平の飲食店が「浴衣で得する」キャンドルナイト-オーナーの会が企画

照明を落とした「ジラソーレ」内。テーブルの上でキャンドルの明かりが揺らめく。

照明を落とした「ジラソーレ」内。テーブルの上でキャンドルの明かりが揺らめく。

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 松本平の飲食店オーナーがつくる「松本盆地の会」が8月9日・10日、「浴衣で得するキャンドルナイト」を開催した。

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 浴衣を着て来店した人には塩尻市の共同作業所「マシュマロ」が作った「エコキャンドル」を進呈するというイベントで、松本・安曇野・塩尻の飲食店8店舗が参加。プレゼント以外にも各店異なるサービスを提供し、参加店の一つ、松本駅前のトラットリア「ジラソーレ」(松本市中央1)ではデザート1品をサービスした。

 同店では2年ほど前から「キャンドルナイト」を開催。代表の松井基さんが「電気を消して、スローな夜を」と呼びかける冊子を読み、「(夏至と冬至の)年に2回だけではなく、もっとやったほうがいい」と思い、毎月第2・4火曜に行っている。

 今回のイベントは、松本平のオーナーが飲みながら情報交換する同会で、松井さんが自店の取り組みを紹介したのがきっかけ。「何か面白い情報発信ができればと思って。『エコ』という面と『松本=城下町』という面から考えて、キャンドルナイトと浴衣を結びつけてみた」と松井さん。「浴衣姿の人は風流だし、何となく城下町という感じが出ると思って。松本ぼんぼんのために出した浴衣を、しまう前にもう一度(笑)」とぼんぼんの1週間後に開催することを決めたという。

 「本当の意味でエコなのか」と聞かれることもあるという。しかし「店の電力消費から考えればエコとは言えないかもしれない。でも、エコについて考える『きっかけ作り』にはなる」と松井さん。キャンドルナイトを始めるきっかけになった冊子には「微力だけど、無力じゃない」という一文があった。「店で働く人や、たまたま店の前を通った人の心に少しでも引っかかって、ある時ふと思い出して考えてもらえれば」(松井さん)。

 今後もいろいろなかたちで情報発信していきたいという。「これが認知されていって、いろいろな店がキャンドルの明かりで営業するようになって…そうしたら街灯もその時間帯だけは消えたりしてね(笑)」と夢は広がる。「まずは自分たちから動かなきゃ。一つの店じゃなくて、みんなでできれば面白い。そうやって続けて輪を広げていきたい」と意欲をみせる。

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