松本市の魅力発信に取り組む「松本市ブランド大使」に任命された俳優の松重豊さんの任命式が11月3日、松本城本丸庭園で行われた。
市ブランド大使は、4月に観光大使制度を見直して新たな役職として設けたもの。世界的に高い知名度があり、存在そのものが松本市民の誇りとなり、市の魅力を広く発信できる人を任ずる。松重さんは、一昨年放送されたNHK大河ドラマ「どうする家康」で松本城を築いた戦国武将・石川数正を好演。監督・脚本・主演を務めた「劇映画 孤独のグルメ」がアジア各国でも上映されていることや、来年開催される日中韓3カ国の文化交流事業「東アジア文化都市2026松本」に向けたPR効果を期待して任命した。任期は2028年3月末まで。
任命式では臥雲義尚市長が「石川数正は、思慮深く、情に厚く、ちょっとぶっきらぼうなところが松本人の気質そのもの。こうあってほしいという数正を松重さんに演じていただいた」と話した。松重さんは「光栄であると同時に、ただのお飾りにならないように、何ができるかということも今後市長と一緒に考えていきたい」とあいさつ。松本の町の印象を「文化的な風土が熟成されている。昨日、町を歩いたが本当に雰囲気が良い」と語った。松本は、松重さんの妻が小中学校時代を過ごした土地であることも紹介。同級生へ呼びかける一幕もあった。
その後、人力車に乗って大名町通りを移動し、市民祭松本まつりのオープニングセレモニー会場の千歳橋へ向かった。沿道では、大勢の人が写真を撮ったり、声援を送ったりして迎えた。セレモニーではあらためて、「お世辞抜きで松本のブランド力は非常に高い。これをもっと日本中、世界中に広めていきたい」と決意を語った。