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松本の老舗あめ店が「松本兵糧丸」発売 忍者の栄養食復元「歴史の味感じて」

7月6日に行われた完成発表会には「国宝松本城おもてなし隊」も参加

7月6日に行われた完成発表会には「国宝松本城おもてなし隊」も参加

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 松本・大手の老舗あめ店「山屋御飴所(おんあめどころ)」(松本市大手2)と信州大学名誉教授の井上直人さんが共同開発した「松本兵糧丸」の販売が7月14日、始まった。

忍者の栄養食を復元した「松本兵糧丸」

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 「兵糧丸」とは戦国時代や江戸時代に作られていた保存食のことで、忍者の栄養食でもあったとされている。松本藩の藩主・戸田家に忍びとして仕えた芥川家が残した「秘伝」のレシピを基に再現。「復元味」に加え、現代人が食べやすいようにアレンジした抹茶ラテ味、カフェオレ味の3種類を用意する。

 2020年春に井上さんが市内で兵糧丸のレシピが書かれた古文書を発見。材料として書かれていたそば粉、もち米、朝鮮ニンジンで再現してみたところ、ストレスを緩和する「トリプトファン」「GABA(ギャバ)」、強力な成長ホルモン増強物質「アルギニン」が多く含まれていて栄養バランスが取れた食品であることが分かった。しかし、レシピ通りに作ると苦い上に硬く「とてもまずかった」という。

 硬さの原因であるもち米の代わりに、麦芽で糖化させた甘味料「米あめ」を使うことを考えた井上さんは翌年秋、同店に連絡。「現代人でも食べられるものにしたい」と相談を受けた同店の代表の太田喜久さんは食品の復元に携わるのは初めてだったが、店の創業年(1672年)と芥川家が戸田家に仕え始めたとされる年が同じであることに運命を感じ、協力することに決めた。

 材料には「ふるさと奈川」(奈川)が提供するそば粉を使い、「タカノ」(宮田村)が「GABA」の含有量を高めるために行う熟成を担当した。太田さんは「米あめの量が多すぎると焦げてしまうし、なるべく当時のものに近づけたいと試行錯誤しながらちょうどよく固められる分量を探った」と振り返る。

 付属品として手裏剣型のタグや「実物がどんなものだったのか想像してもらえるように」と兵糧丸の秘密を記載した巻物も入れた。「単なる土産物ではなく、松本の歴史や文化を知ってもらうきっかけになるものにしたいという思いがあった。ロマンを感じながら味わってもらえたら」と太田さん。井上さんは「ストレスが多い現代人にとって役立つものになったと思う。多くの人に食べてもらえたらうれしい」と話す。

 3種類、各3個入りで価格は1,080円。同店の店頭とネットショップのほか、市内の土産物店などで販売する。

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