オルゴールとウッドクラフトを展示する「フジゲン楽器展2022初夏inホテルブエナビスタ」が現在、松本の「ホテルブエナビスタ」(松本市本庄1)で開催されている。
同ホテルと楽器メーカー「フジゲン」(平田東3)が企画。同社が製造・販売するディスクオルゴールやシリンダーオルゴールなど15点を展示する。
ロビーに置かれた「体感BOX」は、下諏訪商工会議所が所有するもので、高さ約2メートル、横幅と奥行きが90センチの木箱のオルゴール。外側は朱色と黒色の漆塗りで、天板には金箔(きんぱく)が貼られている。内部の椅子に座り、頭と背中を背板に付けるとセンサーが反応。頭上に設置されたディスク盤が回り、クラシック曲「カノン」が流れる。木箱全体で音が増幅し、全身に音の振動が伝わる仕組みで、木箱に手を当てることで振動も感じ取れる。同社の安曇野第1・営業業務部の胡桃澤紀彦さんは「オルゴールの響きを全身に浴び、疲れた体やストレスを癒やし、心を軽くしてもらいたい」と話す。ほかにも、「パッヘルベルのカレン」が流れるオルゴールや、専用のSDカードから曲を選択し再生する「プリモトーン」などを用意する。
ウッドクラフトは3製品を展示。iPhone用音声増幅スタンド「ウッドホーン」は、2種類でそれぞれメープルとマホガニーという木材でできている。自分のスマートフォンから音楽を流し、セットすると音の響き方の違いを楽しめる。木製の名刺ケースやマウスパットも。
エレベーター前では2台を展示。1日24回自動演奏をする「大型ディスクオルゴール」は、1992(平成4)年に下諏訪町の三協精機製作所(現・日本電産サンキョー)と共同開発したもの。「手回し80弁オルゴール」は、木箱の裏側についたハンドルを回して演奏できる。
同ホテルでは2014(平成26)年から「地元の企業や職人に情報発信をしてもらいたい」と定期的にロビー展示を開催。新型コロナの影響で中止が続いていたが、今年2月、過去にも共同でイベントを開いたことのある同社に企画を提案し、実現した。「話し合いをする中で、お互いの呼吸がぴたっと合うのを感じた」と胡桃澤さんは振り返る。同ホテル営業部・宿泊課の宮澤久智さんは「胡桃澤さんの熱意や、いろいろな人の協力のおかげで、なかなか見ることのできないものがそろったと思う」と話す。同・広報担当の寺本秋穂さんは「癒やしだけではなく活力ももらえるすてきな空間になった。足を運んでもらえれば」と呼びかける。
展示はいつでも見ることができるが、ウッドクラフトは8時~21時。大型ディスクオルゴールの演奏は9時と、10時~21時の30分間隔。6月15日まで。