松本の楽器メーカー「フジゲン」が楽器展-新作オルゴールやウクレレも

さまざまな楽器が展示されている会場

さまざまな楽器が展示されている会場

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 松本市・中町通りの「御菓子処 翁堂」(松本市中央3、TEL 0263-38-6948)敷地内にある「蔵の店ギャラリー」で現在、楽器製造をメーンに手掛けるフジゲン(平田東)による「第12回フジゲン楽器展」が開催されている。

新作の「ふるさと情景 遠近立体額からくりオルゴール」

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 「サイトウ・キネン・フェスティバル・松本」の開催期間に合わせて行う同展。同社が製造したギターやウクレレ、オルゴール、和太鼓など約100点の楽器や道具を展示販売する。「県内外の音楽好きの方が集まるので、地元楽器メーカーとして街を盛り上げることができれば」と同社の胡桃澤紀彦さん(39)。「松本が『楽都』であることを、製品を通して情報を発信したい」と話す。

 2006年に販売を開始した「ふるさとの家からくりオルゴールシリーズ」は、かやぶき屋根の「昔懐かしい家」を再現したからくり仕掛けのオルゴール。スイッチを入れると、水車が回ったり、馬が草を食べたりするなど、さまざまな仕掛けがある。今年は新作の「ふるさと情景遠近立体額からくりオルゴール」も展示。家の中の様子を表現したもので、スイッチを入れると、いろりの火と電球がともり、石臼が動く。制作は「ふるさとの家」シリーズも手掛ける中田順也さん、人形を小野寺信夫さん、組み立て・からくりを林志郎さんが担当した。「遠近法を用いた表現はとても難しく、何度も試作してもらった」

 長野県の県歌「信濃の国」を奏でる「県歌信濃の国オルゴールボックス」は、ピアノ鏡面塗装を施した受注生産商品。印刷会社「プラルト」(笹賀)と共同企画したもので、曲調やテンポが全く変わる4番も聞くことができる。「信濃の国プロジェクト実行委員会」実行委員長を務めるプラルトの犬飼金男社長が、「(『信濃の国』の)心に響き渡るメロディーを残したい」と同社に相談したことから完成した。ほかに、木曽の漆塗り作家・萩村幸稔さんと共同開発したものや、スイスのリュージュ社製の「シンギングバード」など、さまざまなオルゴールを展示する。

 ギターやウクレレも充実。同社の新ブランド「FGN Acoustic」のアコースティックウクレレは、テナー、コンサート、ソプラノの3タイプ。塗膜を最低限に押さえて音の鳴りを高めたほか、ネック部分に2種類の木材を使用することで、経年変化によって反ってしまうリスクを軽減したという。

 「楽器は音を感じることが大切なので、展示してあるものは自由に触ってもらっていい。週末には弦楽器の専任が来るので、楽器ができない人でも感じてもらえる。この蔵は楽器にとってとても良い環境なので、素晴らしい音が聞けるはず」と胡桃澤さん。「フジゲンの全てが集まっているのは、この機会しかない。ぜひ気軽に来てもらえれば」とも。

 価格は、ギター=5万円台~、ウクレレ=1万円台~、オルゴール=3万円台~など。営業時間は10時~17時。9月12日まで。

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