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松本の書店でMARCOさん写真展「LOST IN THE BLUE」 水中をモノクロで表現

写真集を手にするMARCOさん。カラーシートは4色から1つ選べる

写真集を手にするMARCOさん。カラーシートは4色から1つ選べる

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 松本市出身の写真家・MARCOさんの写真展「LOST IN THE BLUE」が現在、松本市の書店「栞日(しおりび)」(松本市深志3、TEL 0263-87-5733)で開催されている。

額装にも工夫を凝らした作品

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 昨年11月に出版した写真集「LOST IN THE BLUE」の巡回展。MARCOさんが7年以上撮り続けているという水中写真、13点を展示する。作品はモノクロで、上下を逆にしても成立するようなものを選んだ。「海の中、そして上がってきて空を見上げると、どちらも宇宙のようで、天地が逆転したような感覚になる。それを写真でも表現したいと思った」とMARCOさん。カラーでは、青くて透明な海という印象が強くなるため、光と影にフォーカスできるモノクロ表現に行き着いたという。

 写真集には4色のうちいずれか1色のカラーシートを付け、展示作品の一部にはカラーフィルムを重ねたような額装を施した。「新型コロナの影響で撮影に行けなかったこの2年、2重構造で表現する方法を試行錯誤していた」と振り返る。

 ハワイ・マウイ島やマレーシア・レダン島、沖縄県の座間味など国内外で撮影。ダイビングのライセンスも持っているが、今回は素潜りで行った。「水の中は、コンマ1秒で変化するので同じものは撮れないし、コントロールもできない。地形によっても水の泡、波紋の出方が違う」と話す。

 MARCOさんは慶応義塾大学在学中に写真家・蜷川実花さんに師事。アシスタントを4年半務め、2008(平成20)年に独立した。雑誌や広告など、ファッションやポートレート撮影を中心に幅広く活躍。現在は安曇野・穂高にも拠点を置き、東京と行き来しながら活動している。

 写真集の印刷を松本市の「藤原印刷」(新橋)が手掛けたことがきっかけで、3年ぶり2回目の展示となった。「テーマを決めるというよりは、気になるものを撮り続け、5年くらいたった時にまとめている。振り返ってみて、こういうものに引かれていたとあらためて感じる」とMARCOさん。今後も水中写真は撮り続けたいという。「湖も一度潜ったことがあるが、木があったり、光の差し方が海とは違ったりして面白い。ライフワーク的に続けていければ」とも。

 価格は、写真集「LOST IN THE BLUE」=5,280円、写真=3万3,000円~。営業時間は7時~20時。水曜定休。1月23日まで。

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