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松本のライブハウス「a.C」が「箱船」として再始動 地域密着目指し、高校生応援も

純也さんがドラマーとして参加する「EVE VOXX」。11月13日にはライブを予定

純也さんがドラマーとして参加する「EVE VOXX」。11月13日にはライブを予定

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 松本・今町のライブハウス「LIVE HOUSE 箱船」(松本市大手1、TEL 0263-88-7803)がオープンして1カ月が過ぎた。

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 昨年11月末に閉店した「Sound Hall a.C」を継承して開業した。収容人数は約400人だが、新型コロナウイルス感染対策として現在は半数に設定し、マスク着用や消毒、検温などを実施。イベントがない日はスタジオとして貸し出すほか、不定期で「飲み箱」としてバー営業も行う。店長の純也さんは「県外からアーティストもどんどん呼びたいが、本当に良いのか、お客さんが来てくれるのかなど不安に感じることも多い。様子を見ながら試行錯誤している」と話す。

 「Sound Hall a.C」の前身は松本・渚にあった「音屋敷」。その後、松本合同庁舎近くで「松本Pumpkin Head」として営業し、2004(平成16)年に今町に移転した。純也さんはドラマーとして「音屋敷」の頃に利用を始め、しばらく遠ざかった時期もあったものの、2006(平成18)年ごろから再び出入りするようになり、前オーナーとも親しくなった。

 閉店することはネットのニュースで知ったという。「(前オーナーに)ちょうど連絡をしようと思っていたところだったので、電話をして、閉店のことも聞いたら『なんで知っているの?』と逆に驚かれた」と振り返る。その後、会って話を聞いたが、「資金のことを考えると、自分が継ぐとは言えなかった」。その数日後、松本駅前の居酒屋「さかなや」(中央1)で、閉店のことや自身の思いを語るうちに、店主の池田稔さんがオーナーになると申し出た。「池田さんの店のアルバイトの中には、『a.C』で経験を積んで東京に出たという人もいる。その人たちへの気持ちもあって、背中を押してくれたのだと思う」と純也さん。前オーナーと池田さんを引き合わせて、継承することが決まった。

 店名はライブハウスが「箱」と呼ばれることと、「ノアの箱舟」から付けた。「まだまだ店長としては初心者。多くの人に助けてもらいながらだが、ゆっくりゆっくり、大海原に向かって進んでいきたい」と純也さん。目指すのは、高校生が気軽に利用できるような「地域密着型ライブハウス」。来年1月から3カ月連続で高校生思い出企画「青春PLAYBACK」を開催する予定で、現在、出演者を募集している。「まだまだ予測できない状況は続くが、今だからできること、なくしたくないもの、なくしてはならないものがある。松本のライブシーンを盛り上げていきたい」とも。

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