陶芸家・古田秋理さんの個展「陶房七草のうつわ」が現在、松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で開催されている。
皿やマグカップ、箸置きのほか、花器やアロマディフューザーなど約230点を展示する。白やベージュの色合いの食器は、「一つに限定せず、いろいろな用途で使えるように」と意識して制作したもので、和でも洋でも使えるように仕上げている。キューブ型の2個入りキャンディーからヒントを得た「キュービィ模様」のアイテムもある。
動物の箸置きは、ライチョウ、シカ、クマ、オコジョと少しずつ種類を増やして展開する。「石こうで型を取ったものもあるが、細部は手で作るしかないので、やはり時間がかかる」と古田さん。陶器とステンドグラスを組み合わせた「陶と硝」シリーズは、「まどいろ工房」(上田市)と10年ほど前から取り組んでいるもので、優しい雰囲気が特徴。中央にガラスをはめ込んだ一輪挿しや、陶器のパーツを縁にあしらった鏡やフォトフレームを用意する。
古田さんは、社会人になってから通い始めた陶芸教室をきっかけに、デザイン会社に勤務しながら「陶房七草」としても活動している。同ギャラリーではこれまで企画展や2人展に出品していたが、個展は初めて。「夢に見るほど不安だった時もあるが、背伸びし過ぎず、今の自分を見てもらおうと思って準備を進めてきた」と笑顔を見せる。
定番として作り続けているものも多いが、工業製品を参考にして、持ちやすいように皿に高台を付けたりするなど、試行錯誤をしてマイナーチェンジを重ねている。「自分が使いたいと思うものを作っているので、自然とシンプルなものが多くなる。今まであまり模様を入れた器は作ってこなかったが、今後は『私らしい模様』も考えていければ」とも。
価格は、箸置き、フリーカップ=1,700円、カフェオレボウル=2,300円、マグカップ=2,500円、一輪挿し=2,800円など。営業時間は11時~19時。月曜・火曜定休。10月31日まで。