松本市内の飲食店3店と井上(松本市深志2)がミールキット「信州おうちGaレストラン」を共同開発し、6月中旬から販売している。
新型コロナウイルスの影響で、思うように営業ができない中、「テークアウトでは実現できない味」を目指して開発。各店のメイン料理と副菜一品を調理済みの状態で真空パックにした。お湯で温めたり、フライパンで焼いたりするだけで食べることができる。レシピを同封し、ユーチューブでは調理動画を公開している。
ドイツ料理店「Baden-Baden(バーデン・バーデン)」(大手4)は、「サーロインステーキ230g~信州アップルオニオンソース」と「信州ポーク野沢菜フランク~ザワークラフト添え~」をセットにした。シェフの小岩井清司さんは「うちの売りである手作りソーセージや、ジャガイモを団子状にした『クルーデル』など、店らしさを意識した」と話す。
「matsumoto Mt.BARU(マウントバル)」(中央1)は、「フランス産鴨(かも)のコンフィ 信州野菜と」と「信州豚のパテドカンパーニュ」。塩やブラックペッパーも添えて、好みで使えるようにした。シェフの松田富士人さんは「フランス料理の定番2品。野菜もうちの畑で採れたものを使っているので味わってほしい」と笑顔を見せる。
イタリアンの「トラットリア ジラソーレ」(巾上4)は、「信州サーモンのプッタネスカソースのタリオリーニ」と「フランス産鴨胸肉のロースト フォアグラ添え」を入れた。タリオリーニは生麺で、1分でゆで上がるという。シェフの松井基さんは「せっかくなので家ではなかなか食べられないような鴨やフォアグラを使った」と話す。
以前から情報交換している3店が、「テークアウトの次の一手」として企画。井上の常務執行役員・井上博文さんに販売方法などを相談しながら、開発を進めてきた。「まだ外出に抵抗がある人や、外出できない人にも、店の味を楽しんでもらえれば」と井上さん。今後も、さまざまな店とタッグを組み、展開していく予定だという。
価格は各2,500円。販売は井上百貨店本店のお中元ギフトセンターのほか、ネット通販も行う。