松本・大手の土蔵を改修したテナントハウス「List(リスト)」(松本市大手5)2階の「栞日(しおりび)分室」(TEL 0263-50-5967)で2月10日、映画上映会「栞日シネマ」がスタートする。
店舗などを利用して簡易の映画館を作るマイクロシアタープラットホーム「popcorn」を活用して開催。「栞日分室」は、毎月一つの企画展を行っているギャラリーで、7日から始まる企画展「Eclectic Delights」の一環として今月は3回上映を行う。ギャラリー内には「FIELD WORK」(駒ヶ根市)のビンテージチェアが置かれ、「ARUSE」(京都市)の照明がともる空間でゆっくりと鑑賞できる。
上映と共に、多彩な企画も展開。2月10日は「聖者たちの食卓」(料金=1,200円)を上映し、1階の「山山食堂」では特製豆カレーを提供する(1,000円、要予約)。18日は「船、山にのぼる」(1,800円、ポップコーン付き)で、上映後は「popcorn」の共同代表・ナカムラケンタさんを招き、「市民上映会の楽しみ方」と題して話を聞く。24日は「メリエスの素晴らしき映画魔術/月世界旅行」(1,200円)を上映し、「ARUSE」がセレクトしたお酒の販売も行う。
菊地徹さんが「栞日」を開業したのは2013(平成25)年。当時、市内に映画館はなく、そのことに疑問を持っていたという。「少しずつ姿を消してしまったところや、取り次ぎや配給の仕組みなど、街の映画館と書店は似ているところがある。書店を始めてからも、どこかでずっと気になっていた」と菊地さん。「popcorn」のことも立ち上げ当初から注目し続けてきたが、今回のタイミングでシアターとして参加することにした。
今後は様子を見ながら月に数回、上映会を行う予定。「アフタートークや感想を言い合う場を設けるなど、この空間を生かして何ができるかも考えたい」と菊地さん。「DVDやインターネットなど、自分の好きなタイミングで映画を見ることができる時代に、皆で一つの空間で鑑賞することで、何かが見つかるかもしれない。気になる作品があれば足を運んでほしい」と呼び掛ける。
上映はいずれも開場=18時30分、開始=19時。チケットは「popcorn」で販売する。