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松本で「老いと演劇のワークショップ」 演じることで、認知症の世界を知る

以前行われたワークショップの様子(撮影:松原豊)

以前行われたワークショップの様子(撮影:松原豊)

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 認知症ケアに演劇的手法を取り入れた「老いと演劇のワークショップ」が3月14日、まつもと市民芸術館(松本市深志3)で行われる。

 「介護現場に演劇の知恵を、演劇の稽古場に介護の深みを」というコンセプトで、岡山県を拠点に活動する劇団「Oibokkshi(オイ・ボッケ・シ)」によるワークショップ。当日は演劇を通じて、認知症の人が見ている世界や高齢者が歩んできた人生に想像力を働かせて対話を実践。その対話で起きたことを振り返るため、「演じる」体験を行う。「認知症患者」や「介護者」の役をうまく演じることではなく、関係の機微を感じることが目的。演劇という形でコミュニケーションを実践して、老いや認知症の理解を深めることを目指す。

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 講師を務めるのは同劇団を主宰する菅原直樹さん。ワークショップの前後には、俳優であり介護福祉士でもある菅原さんの体験や活動の報告、質疑応答の時間も設ける。

 主催は「シルク・ドゥ・シルクプロジェクト」(岡谷市)。2014年6月に設立し、アート全般を切り口にした活動を通じて、街で暮らす人々の笑顔を創出するとともに、街のPRや活気を生み出すジャンル横断的な活動を展開している。代表の今井浩一さんは「認知症の方にも感情はあり、頭ごなしに自分が見ている世界を否定されれば傷付くこともある。認知症の方が見ている世界に寄り添い、試しにその世界を生きてみることで、少し信頼関係が生まれるかもしれない」と話す。

 以前ワークショップを受講した人からは「視点を転換できる良い機会になった。受けることで気が楽になる方もいるのではないか」「演劇はこんなに身近で、知ることで生きやすくなると思った」という声もあったという。「高齢化社会の問題の一つとして認知症は身近なテーマ」と今井さん。「介護者に求められるのは、ぼけを正すことではなく受け入れることだと思う。お年寄りの心を傷付けず、寄り添うことにつながるきっかけになれば」とも。

 開始時間は19時(2時間半ほどを予定)。参加費は2,000円。定員は30人。聴講は1,000円で定員は設けない。申し込みは電話(TEL 090-4418-3011、今井さん)またはメールで受け付ける。締め切りは3月12日。

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