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松本で「池上喫水社」 蔵内に装置、湧き水使い水出しコーヒー楽しむ

水の落ちる音が響き、コーヒーの香りが漂う蔵内

水の落ちる音が響き、コーヒーの香りが漂う蔵内

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 松本・中央の池上邸の蔵(松本市中央3)で現在、ガラスの器具で抽出される水出しコーヒーの展示と喫茶を楽しむ「池上喫水社」が行われている。「工芸の五月2017」の一環。

薬草の倉庫として使われていた蔵

 水出しコーヒーの装置が設置された薄暗い蔵内は、水の落ちる音が響き、コーヒーの香りが漂う。水は、周辺約15カ所の井戸の湧き水を日替わりで8種類ほど用意。実際に味わうこともでき、コーヒー2種類と地元の牛乳などを使ったスイーツのセット(1,000円)で提供する。

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 2009年から3年間行われていた同企画。コーヒーはカフェユニット「L PACK」の小田切奨さんと中嶋哲矢さん、リサーチは暮らしを楽しむ街の使い方を提案・実践している「人場研(まんばけん)」、装置の制作はガラス工房「RITOGLASS(リトグラス)」(庄内2)を構える田中恭子さんが担当。装置は以前使ったものだが、管の部分は新たに作り直したという。「以前よりも長めで、山の稜線(りょうせん)のようにのびのびとした管になった」と小田切さん。

 同ユニットはこれまでも毎年、同蔵や市内の空き家を使ってさまざまな企画を展開してきた。昨年は松本駅前にあった民芸土産物店・松田屋の空き店舗を利用して、インスタレーション「不透明を整える」を展示。「松田屋の跡はコンビニになり、速い流れで景色が変わっていく。松本の変化を体感する中で、再度『池上喫水社』をやっておこうかという感じがあった」。田中さんが市内に工房を構えたタイミングも重なり、6年ぶりの復活となった。

 中嶋さんは「近くの井戸でも、水に含まれている成分が異なることもあって味に違いが出る」と話す。小田切さんは「空間との相性、安定感はすごいと感じる。初めての人も久しぶりの人も足を運んでもらえれば」と呼び掛ける。

 開催時間は10時~17時。5月7日まで。