松本城公園および周辺で9月22日・23日、自転車イベント「カスティール・サイクルクロス・マツモト」が開催された。
主催は松本青年会議所(JC)。市が取り組む自転車優先レーンの整備など、観光や健康づくりの一環としての自転車文化の根付いたまちづくりを背景に、自転車の多面的な魅力を発信し、自転車の似合うまちづくりにつなげようと初めて企画。自転車スキルアップ講座や、MTB・シクロクロス競技の選手と一緒に走る市街地サイクリングなどが行われた。
23日にはシクロクロスレースが行われた。シクロクロスは途中で自転車を担いだりしながら、階段や砂地、障がい板などが設けられたコースを走る競技。松本城公園の一部と西側の市営臨時駐車場内に1周約1キロメートルのコースを設置。日本のトップ選手17人が出場し、昨年の全日本シクロクロス選手権の覇者・竹之内悠さん(京都府)が優勝した。雨の中、間近を疾走する自転車に、観客は声援を送ったり撮影したりしながら、迫力あるレースを楽しんでいた。
「市街地でのシクロクロスレースは全国でも例を見ないと思う。初めての取り組みだったので交通規制をはじめ大変なこともあったが、皆さんに楽しんでもらえることをイメージして取り組んできた」とJCまちづくり実践委員会委員長の山本篤司さん。松本市在住で、シクロクロスの全日本選手権9連覇の経験がある辻浦圭一さんの協力の下、2年ほど前から準備を進めてきた。「松本は自転車が似合う街。松本城をバックにレースをしたいと思っていたので、実現できてうれしい」と山本さん。「雨の中、来場していただいた皆さんの声を次につなげていくことができれば」とも。