松本・中町通りのギャラリー「GRAIN NOTE(グレインノート)」(松本市中央3、 TEL 0263-33-8850)で現在、木工作家21人による「グレインノート椅子展‘11」が開催されている。
毎年9月に開催している企画展。参加作家は、太田健さん、小田時男さん、金澤知之さん、木村毅さん、小林一夫さん、小山利明さん、酒井隆司さん、菅野貴峰さん、園田勝幸さん、谷口泉さん、寺下健太さん、羽柴完さん、羽柴弦さん、花塚光弘さん、藤牧敬三さん、牧瀬昌弘さん、増山博さん、森山賢二さん、山形英三さん、横山浩司さん。同店の指田哲生さんも出展する。
会場には、ダイニングチェアやロッキングチェア、スツール、子ども用など、さまざまな椅子が並ぶ。加工方法も、あえて凹凸を残してあるものや、ツルツルに仕上げてあるものなど、作家ごとの個性が出る作品ばかり。
指田さんは、脇に置いてもたれかかるための安息道具「脇息(きょうそく)」の機能を取り入れた椅子を出品。脇息部分は、背もたれにしたり、前後入れ替えて座ったりと、3通りの座り方ができる。2脚つなげれば、ちょっとしたベンチにもなる。ベージュと茶色の2色のテープを編み込んだ座面は、柔らかい座り心地。
市内で制作活動を行う木村さんは、脚部分に流木を使ったスツールを展示。後ろに重心がかかっても倒れないように、脚に工夫を施す。同展初参加となる花塚さん(松川村)は、組み木のスツールを展示。パッチワークのようにさまざまな色の木を組み合わせたデザインで、優しい雰囲気に仕上げた。
毎年、新作を持ち寄る作家が多いという同展。「これだけ多くの作家の新作椅子を見られて、実際に座れる機会はあまりないと思う。年に一度のチャンス(笑)」と指田さん。「見た目の美しさもあるが、椅子はやっぱり機能が大切。実際に座ってみて印象が変わると思うので、ぜひいろいろな椅子に座ってみてほしい」とも。
作品は全て販売も行う。価格は1万円~24万円。営業時間は10時~18時。入場無料。9月25日まで。