3月11日に発生した東日本大震災、12日未明に発生した新潟県中越地方を震源とした地震に際し、イベントの開催や飲食店などの店舗営業についてさまざまな対応が行われている。
「まつもと子どもたちの映画祭」(20日・21日、まつもと市民芸術館)、「第3回商店街映画祭」(21日、同館)は予定通り開催する。主催の松本映画祭プロジェクトは「このような状況下だからこそ、人を思いやる気持ち、ものを大切にする気持ちなど、子どもの心を育む素晴らしい作品を、多くの子どもたちにも見てもらいたい。心温まる感動の作品で一時の笑顔を取り戻してもらえれば」とコメントする。ほかに、NPO法人コミュニティシネマ松本CINEMAセレクトは「スプリング・フィーバー」(18日、まつもと市民芸術館)と「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」(19日・20日、松本市美術館)の上映を予定通り行う。いずれの会場でも震災地への義援金を募る。
一方、震災の影響と首都圏を中心とした交通状況が不安定なために開催を中止・延期するイベントは、松本駅からの臨時列車も予定されていた「上諏訪街道 春の呑みあるき」や松本市が主催する「子育てフォーラム in まつもと」など。NHK朝の連続テレビ小説「おひさま」の放送が延期になったため、安曇野市で予定していたパブリックビューイングなど関連イベントも中止・延期になった。日本フットボールリーグの3月開催試合(JFL第2節、第3節)の全試合中止が決定したため、松本山雅F.C.の対ホンダロック戦、対横河武蔵野F.C.戦の中止も発表されている。
広域松本圏の飲食店などでは、募金箱を置き節電などしながら営業を続ける店も。ライブ・パーティーハウス「瓦RECORD」(松本市清水1)では、27日に予定している前野健太さんのライブは開催未定だが、それ以外は通常営業を行っている。「不安で1人でいられない人は瓦をぜひご利用ください」と呼びかける。
チーズとお酒を提供する「ジュレ・ブランシュ」(大手2)では、「いろいろものが中止だったり、やめたりしている。こんな時の営業はしていいものか、営業しない方がいいものか悩みます」というツイッターのつぶやきに、「営業可能なら普段通りに」「自粛は萎縮。やったほうがいいですよ」などの返信も届いた。現在は節電しながら営業を行っている。「暗く重くなってしまった心を、ここに来ていただいて、お話だけでもいいので置いていって軽くなって帰ってください」(ブログより)。
松本市、安曇野市、塩尻市など各行政では義援金などの受け付けを開始。百貨店などをはじめとする各店舗にも募金箱を設置したりチャリティーセール行ったりするなど、「今、できること」を考え、行動しているところが多く見受けられる。
今後の状況により、イベントなどは変更の可能性もあるため、ホームページなどで確認が必要。