「ファッションの街・松本を目指して」をテーマにした意見交換会が5月18日、松本市中央公民館・Mウイング(松本市中央1)で行われた。
ファッションフェスティバル「なわコレ」実行委員会が主催。地元の服飾ブランド・ショップ、美容室、コスメ、松本パルコや松本衣デザイン専門学校など、ファッションに携わる地元有志約15人が参加した。
参加者は自己紹介の後、「松本地域における業界の課題」として普段から感じていることを話した。「服があまり売れない時代」「スタッフも勉強会などで上京したときに服を買っている」といった現状や、「ファッション業界で働く人の数が非常に減ってきている」という危機感、「『あえて松本で買う』というお客さんもいる」「一度、つながりができればまた足を運んでくれる」という顧客とのエピソードなどさまざまな意見が上がった。松本の地域性について「こだわりのある人は多い」という見方や、「松本=ファッションの街、として認知されれば集客につながる」という考えも。
今後、取り組みたいことについては、情報発信の強化や近年増加している外国人観光客への対応などのアイデアが上がった。「おしゃれをして出掛けたいと思えるような『ハレ』の場を」という案には、過去のイベントを例に挙げながら、「参加型イベントにしたい」という声も。他業種の状況や専門学校で学ぶ学生の傾向など、積極的な情報交換が行われた。
「『なわコレ』のときは、点と点がつながって面になっていく感覚があった。話し合いを重ねることで見えてくるものがあるし、意識も高まる」とコーディネーターを務めた同実行委員会の大野善裕さん。「今日は言い足りないこともたくさんあったと思うので(笑)、次回以降また話し合っていければ」と締めくくった。
「なわコレ」は2012年から3年間開催。2014年にはゲストモデルに秋元梢さんを迎え、四柱神社の境内に設定したランウエーでショーを行い盛況を見せた。「これまでの『なわコレ』に縛られず、今後の展開を考えるキックオフの場になったと思う」と大野さん。「潜在性はあるので、それを生かす方法を模索していきたい」と話す。