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松本・深志神社近くにギャラリー&カフェ アートに触れる機会と時間を

「お茶したり、本を読んだり、気軽に寄ってもらえれば」と茂原さん

「お茶したり、本を読んだり、気軽に寄ってもらえれば」と茂原さん

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 松本・深志神社近くの天神通り沿いに4月29日、アートギャラリー&カフェ「awai art center(アワイアートセンター)」(松本市深志3、 TEL 090-2427-4374)がオープンした。

加藤巧さんの個展「~|wave dash」

 店舗面積は約9坪。奥はギャラリーで、月替わりの展示を予定する。「同時代の美術に触れられる機会をつくりたい」と店主の茂原奈保子さん。手前はアート関連の書籍が並ぶカフェスペースで、コーヒーや紅茶(以上400円)、自家製レモンシロップを使った「レモンスカッシュ」や「クリームソーダー」(以上450円)、「今日のケーキ」などを提供。煮込んだ豚肉をご飯にかけた台湾料理「魯肉飯(ルーローファン)」(650円)も用意する。

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 茂原さんは佐久出身。信州大学人文学部で芸術コミュニケーション講座を専攻し、現代美術に興味を持つようになったという。卒業後は働きながら、「工芸の五月」などに関わり、「いつかはカフェを開きたいと思っていた」。2012年12月、女鳥羽川沿いのビルで行われたインスタレーション「凡人でごめんなさい」で、喫茶スペースの運営を担当したことをきっかけに、再び現代美術へ思いが向かう。「アートは『分かる人に分かればいい』という面もあるが、もっと多くの人に届けたい、伝えたいという気持ちがあった。そのために勉強しようと思った」

 上京して、美術館やギャラリーで働く中で、大学院への進学も考えたというが、一昨年の秋に「とにかく場所を作ってやってみよう」と決意。「そのときに、松本がいいと思った。学生時代に過ごした町というのもあるが、もともと美術の素地がある」と茂原さん。昨年12月に物件を決め、改装を進めてきた。「もとは明治時代に創業した薬局。増築を重ねていたのと、3年間空き家になっていたこともあり、直すのは大変だった」と振り返る。

 現在、ギャラリーでは奈良県在住の加藤巧さんの個展「~|wave dash」を開催。卵の黄身に顔料を混ぜたものを使う「卵テンペラ」という技法で描いた絵画17点を展示する。「『工芸の五月』を意識して、作品の雰囲気や、加藤さん自身がちょっと職人っぽいところもあるのでお願いした」

 「あわい」という名は、「間」の読み方の一つ。「カフェだけでも気軽に寄ってほしい。構えずに、アートに触れる機会や時間を増やせる場所にしていければ」と茂原さん。今後はアート関連書籍の充実や、トークイベントの開催なども予定する。「花を飾るような感覚で、アートも日常に置いてもらえるようになればうれしい」とも。

 営業時間は12時~19時。火曜・水曜定休。加藤さんの作品は全て販売する。価格は4万円~。展示は5月29日まで。

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