安曇野・豊科のSony長野ビジネスセンター近くにパン店「Bio Bakery サマディ」(安曇野市豊科、TEL 0263-87-7181)がオープンして1カ月半が過ぎた。
店舗面積は18坪。木目を基調とした優しい雰囲気の店内で、常時20種類ほどのパンを用意する。乳製品や卵を含む動物性食品、食品添加物、白砂糖などの素材を使わずに作る「食養生」(穀物菜食・マクロビオティック)の考えをベースにしているという。
自家製レーズン酵母を使用した「カンパーニュ」(590円)や、体を温める効果があるというライ麦を使った「ライ麦角パン」(550円)、オーガニックオリーブオイルとハーブの香りが高い「バジルフォカッチャ」(180円)などを用意する。ベーグルは「くるみ」「ごま」「よもぎ」(以上210円)、「チョコ」(230円)、「ブルーベリー」(250円)の5種類。使用するクルミやチョコレートはオーガニックのものにこだわる。
「クリームパン」(180円)や「シナモンロール」(240円)などの菓子パンも作るが、牛乳の代わりに豆乳、白砂糖の代わりにてんさい糖を使うなど、徹底している。「食べた瞬間は濃い味の方がおいしく感じるが、次第に飽きがくるし体にも良くないので」と店長の荒井賢(まさる)さん。
関西出身の荒井さんは、東京で18年間サラリーマンとして勤務。当時、病院に通うことが多かったが、菜食中心の食生活に変えたところ体質が改善され、一切通わなくなったという。「体重も減った。食生活がこんなにも大きく影響しているということを知ってびっくりした」。食べることが好きでパンも作っていたという荒井さん。ほかの人にも、食生活を改善して健康的な生活を送ってもらいたいと思うようになり、開業を決意した。「安曇野は旅行で来たときに、自然環境の素晴らしさに感動した。マクロビオティックなどのコミュニティーも多く、同じ意識の人が多いと感じた」
同店のパンの特徴を知っていて来店する人もいるが、中には物足りなさを感じる人もいるという。「菓子パンや総菜パンを求めている人にこそ、うちのパンを食べてもらいたい。『味わえるおいしさ』を感じてもらいたい」と荒井さん。「ほとんどのパンに全粒粉が入っているので食物繊維が豊富で、おなかいっぱい食べても太らないと思う。健康的な食生活の助けになればうれしい」とも。
営業時間は11時~18時。日曜・月曜定休。今月末にはカフェスペースもオープン予定。