安曇野で「粘土絵画」展-塩尻の田園風景やブドウ畑を描く

ブドウの収穫の様子を表現した「葡萄」

ブドウの収穫の様子を表現した「葡萄」

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 安曇野のギャラリーカフェ「BANANA MOON(バナナムーン)」(安曇野市穂高有明、TEL 0263-83-8838)で現在、塩尻市のイラストレーター・野村剛さん(38)による個展「野村剛展 2010~2012」が開催されている。

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 野村さんは、キャンバスに粘土を貼り付けて風景を描く。8色の色粘土を混ぜて、さまざまな色を作成。同じ色でも、混ぜる粘土の量を変えて濃淡を表現している。

 「冬」は、真っ白なキャンバスに、スケートリンクで楽しむさまざまな人を描いた作品。スムーズに滑る人や、パイロンを使って練習している人などを表現している。「うさぎ」は、田んぼのあるのどかな風景の空に、ウサギの形をした雲が浮かんでいるもの。うさぎ年だった2010年に行ったグループ展のために制作したもので「いつもの作風にウサギをなじませるために、雲の上でウサギを飛び跳ねさせた」(野村さん)。同じ構成で、雲の形をキツネにしたものとネコにしたものも展示する。

 同展のDMにも使用した「葡萄(ぶどう)」は、野村さんが昨年撮影した、地元・塩尻市の写真を元に制作。「塩尻市はブドウ畑がたくさんあるが、この畑だけが違う空間に見えて思わず撮った」。一面に広がるブドウ畑で収穫をする人や、収穫したブドウを入れるケース、一輪車などを細かく描いている。

 野村さんは12年前から「粘土絵画」を制作。絵の題材は自身で撮影した風景や雑誌に掲載されている写真の一部などさまざまだが、最近は身近な風景を選ぶことが多いという。「身近な風景を大切にしたいと思った」と野村さん。「これからも身の回りにあるささいな出来事に目を向けていきたい」と今後の制作に意欲を見せる。

 作品は販売も行う。絵=4万円~、ポストカード=150円など。営業時間は9時30分~18時。入館料は500円(1ドリンク付き)。水曜定休。10月9日まで。

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