長野県内で1万人が地酒で一斉に「乾杯」-蔵元と酒販店でつくる会が初開催

携帯電話のワンセグ中継のカウントダウンに合わせて「乾杯」。

携帯電話のワンセグ中継のカウントダウンに合わせて「乾杯」。

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 長野県内の蔵元と酒販店でつくる「信州醸熱和酒(じょうねつわしゅ)の会」が9月15日、県内各地で同時刻に地酒で乾杯をするイベント「信州地酒で同時多発 カンパイ(乾盃)FES 2010」を開催した。

最初の一斉乾杯の後も、何度も乾杯の声が上がった

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 初開催となる同イベントは、「地元の酒を地元の人にもっと知ってもらいたい」と同会が企画。県内各地の飲食店や一般家庭で、18時30分の時報に合わせて一斉に地酒で乾杯を行い、その後、参加登録店に人数を確認、個人で登録した数と合わせて集計する。目標人数は1万人で、達成した場合には抽選で参加者に景品を贈る。「信州の地酒で乾杯をすることをきっかけに、『一体感』を醸成しながら、更に地酒を楽しんでもらうことが目的」と話すのは、南佐久郡小海町で酒販店「清水屋」を営む同会会長の小山英浩さん。

 当日、居酒屋「やんちゃ亭」(松本市中央2)では、10分前ほどから客同士がおちょこに日本酒を注ぎ、そわそわと準備を開始。2階で宴会の予約を入れていたグループに1階の常連客や店員も合流し、携帯電話のワンセグ放送で同イベントの様子を中継するテレビ番組を見ながらその瞬間に備えた。「10秒前…5、4、3、2、1、乾杯!」の声とともに乾杯が行われた。その後、乾杯の時刻に間に合わなかった人が続々と到着。店内では何度も「乾杯」の声が上がった。

 「初めての取り組みだったので、知らないお客さんもいたが、せっかくなので声をかけてみんなで参加した」と店主の萩原章史さん。同店ではひやおろしの「大雪渓」と「岩波」の2種類の地酒を用意した。「うちはもともと日本酒ファンが多いので。おいしい地酒がたくさんあるので、今後も毎日『乾杯』ができるくらい盛り上がりたい」と話す。

 20時過ぎに出た集計結果は6,744人。「目標参加人数には届かなかったが、県内でこれだけの人が同時に乾杯できたと思うと達成感がある」と小山さん。同会は地酒の普及のほかにも、蔵元と飲食店が一緒に行う勉強会や、日本酒の大半を占める水を守るために森の里親促進事業に参加するなど、日常的に活動を行っている。「まだスタートしたばかり。来年以降も継続していきたい」と話す小山さん。「イベントも含め、今後もいろいろな活動を行っていく」と意気込みを見せる。

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