安曇野にイタリア料理店-大病乗り越え夫婦で開業、夢かなえる

北アルプスや田園風景が望める店内は、客席を見渡せるように中央に厨房を設計。

北アルプスや田園風景が望める店内は、客席を見渡せるように中央に厨房を設計。

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 安曇野市のベイシアあづみの堀金店近くにイタリア料理店「トラットリア プルチーノ」(安曇野市堀金、TEL 0263-31-0317)がオープンして3カ月が過ぎた。

「揚げなすとモッツァレラチーズのピザ」と「れんこんのピザ」(写真は撮影用)。

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 店舗面積は33坪。席数は30席。落ち着いた色調の木目を基調とした店内。西側はガラス張りになっており、北アルプスや田園風景が望める。

 ランチタイムは「パスタランチ」(1,260円)がメーン。「アンチョビとキャベツのぺペロンチーノ」や「えびとブロッコリーのクリームソース」など7種類の中から選んだ1品にサラダとドリンクが付く。パスタの代わりにピザ(5種類)を注文することも可能。「ピザは自家製の生地。オーブンと直火の2度焼きで、中はふっくら外はパリッとした食感を楽しんでもらえるようにした」とオーナーの横田光さん。「おすすめ」は「れんこんのピザ」で、バジルソースの上にチーズと、スライスしたレンコン、松の実がのる。「ピザにレンコンは意外そうだが合い、食感も楽しんでもらえる」。

 ディナーではパスタ・ピザに加え、「ガーリックオイル炒めきのこのHOTサラダ」(700円)や「ほうれんそうとゴルゴンゾーラチーズの温泉玉子のせパスタグラタン」(1,200円)なども提供。すべてのメニューに飲み物やサラダ、デザートを付ける「セット」(追加200円~)も設定する。

 長野県中野市出身の横田さんは、勤務していた関東の飲食店で知り合った妻と結婚し、「いつか自分たちの店を持ちたい」という夢をかなえるために15年間コンビニを経営し資金をためた。「景色が良い場所」を条件に7年ほどかけて松本・安曇野エリアで土地を物色。「調理師免許を取るために松本の専門学校に通っていたため、そこから探せる範囲で探した。群馬県出身の妻の『いつか信州で暮らしたい』という希望もあって」と横田さん。

 やっと気に入った土地が見つかり、店舗も完成、オープン日まであとわずかという昨年4月に横田さんが脳梗塞(こうそく)で倒れ半身不随に。店を諦めることも考えたが店内でリハビリを繰り返し、調理ができるようになるまで回復、昨年10月に念願のオープンを果たした。体調を考え、最初はパスタ3種類のみのランチからスタートし、少しずつメニュー数を増やしてきた。「病院の人が店まで来てリハビリを手伝ってくれた。感謝している」。

 「一緒に土地探しをしてくれた設計士の方や病院の方…いろいろな縁で手助けいただきここまで来ることができた」と振り返る横田さん。オープンして3カ月、リピーターも増えつつあるという。「病気になる前の状態にまでは回復していないが、できる範囲で自信があるものを提供している。(提供するまでに)時間がかかるかもしれないので、時間があるときに来てもらえれば。景色を眺めながらゆっくりしてほしい」と話す。

 営業時間は、月曜~木曜=11時30分~14時、金曜~日曜=11時30分~14時、17時30分~20時(ラストオーダー)。水曜定休。

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