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安曇野にギャラリー&カフェ「雨の樹」 民家を改装、新たな芸術発信の拠点へ

ギャラリー内の様子。取材日には「鈴木敦子版画展」を開催していた

ギャラリー内の様子。取材日には「鈴木敦子版画展」を開催していた

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 ギャラリー&カフェ「雨の樹」(安曇野市穂高有明、TEL 0263-31-6678)が3月1日、オープンした。

温かみのある雰囲気のカフェスペース

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 店主の岡本由紀子さんが、築70年の民家を改装。6畳の和室をギャラリーに、建物の南側で田園風景が広がるスペースを約6坪のカフェにした。店舗プロデュースは、愛知県在住の木工作家・井崎正治さんが担当。「住み継ぐ」をテーマに、天上の梁(はり)や廊下はそのまま残し、壁はしっくいで塗り直した。ギャラリーは、井崎さんが持っていたタイル状の床材を再利用。カフェのテーブルや椅子、ベンチは手作りして温かみのある雰囲気に仕上げた。

 メニューは、コーヒーや紅茶(以上500円)などのドリンク類とバターケーキ(350円)を用意する。1人で店を切り盛りするため、注文と提供はカウンターで行い、食器は返却口に戻してもらうセルフサービスを導入。岡山さんは「作品を見た後に、カフェでゆっくりとくつろいでほしい」と話す。

 長年、安曇野市の芸術文化の発信に尽力してきた岡本さん。2004(平成16)年、地域の工房やギャラリーで開催する秋の恒例イベント「安曇野スタイル」を立ち上げた。2014(平成26)年には豊科開発公社が市の指定管理者として運営する「安曇野の里」(豊科南穂高)内に、カフェギャラリー「あづみのコミューンチロル」をオープンした。

 9年にわたり、地域の情報発信や交流の拠点として営業を続けてきたが、昨年6月に閉店。「新たな発信の場を作りたい」と模索する中、以前からの顧客が10年ほど空き家になっていた実家を紹介してくれ、オープンを決意。展示会を通じて親交の深かった井崎さんにプロデュースを依頼した。

 今後、月2回のペースでさまざまな企画展を展開。3月15日~25日は、作家・やまだゆかりさんによる「春に着たい服」を開催する。「暮らしの中に寄り添い、生活に潤いを与えるものやことを伝えていきたい」と岡本さんは笑顔を見せる。

 営業時間は11時~17時。水曜定休(展示の入れ替えを行う週は、火曜~木曜定休)。

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