イルミネーションイベント「あったかハートしおじり2023-2024~やさしさと思いやりをこめて~」が現在、塩尻市の市民交流センター・えんぱーく(大門一番町)周辺で開催されている。
えんぱーくの南側の道沿い約310メートルを中心に、7万5000球のLED電球で彩る。同市に伝わる民話「善知鳥(うとう)峠」の短編アニメーションをイメージ。作中に登場する海や峠を、青色や白、緑色のライトで表現する。主人公の海鳥・ウトウのイルミネーションオブジェや、アニメが視聴できるQRコードのパネルを設置。えんぱーく内にもイルミネーションを施し、来場者が撮影できるようインスタグラム用の顔出しパネルを置く。
主催する「しおじり街元気カンパニー」の蟻川博之さんは「今まで、ゴールドを基調にしたシンプルなもの多かったが、ストーリーを意識した色合いにした」と話す。演出を担当した小澤ゆきこさんは「点滅しないライトでも、川の流れや白波などの動きが出るよう工夫した」と振り返る。
アニメーションは、一般社団法人日本昔ばなし協会(東京都)と公益財団法人日本財団(同)が取り組む「海ノ民話のまちプロジェクト」が制作。同プロジェクトは2018(平成30)年、「海とのつながり」と「地域の誇り」を子どもたちに伝え、語り継ぐことを目的に発足。日本各地の海にまつわる民話を発掘してアニメーションにしている。
昨年6月に「善知鳥峠」が2023年度のアニメ化作品に選ばれたことを受けて、イベントを検討する中、今年で11年目となる「あったかハートしおじり」とのコラボが決まった。イルミネーションは、昨年12月に開始。1月26日の完成発表と点灯式に合わせて装飾を一新した。「ゆっくりと安らぐイルミネーションを見て癒やされてほしい」と蟻川さん。小澤さんは「子どもたちのためのプロジェクト。塩尻の名物として心に残ればうれしい」と笑顔を見せる。
点灯時間は17時~22時。2月29日まで。