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松本で陶芸家・西山光太さん個展 その地で採れた土での器作り、進化続く

「あわ焼」は大型の土器も展示。床の間には土の写真も

「あわ焼」は大型の土器も展示。床の間には土の写真も

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 陶芸家・西山光太さんの個展「喫茶去 ゆこもり」が現在、松本・浅間温泉の「手仕事扱い処(どころ)GALLERYゆこもり」(松本市浅間温泉3、TEL 0263-46-2066)で開催されている。

「自画像」と名付けたオブジェ

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 皿やカップのほか、抹茶わん、耐熱皿、コーヒードリッパー、オブジェなど約150点を展示。粉引き、あめ釉(ゆう)、黒釉、わら灰釉のほか、彫り文様を施して彩色した「彩文」シリーズなど多彩な作品が並ぶ。

 「あわ焼(やき)」は、千葉県館山市在住の西山さんが地元・安房(あわ)地域の土を使って制作しているもの。2017(平成29)年4月に発表して以降、徐々にバリエーションを増やしてきた。展示やワークショップを重ねることで、興味を持ってくれる人が増えて地元の情報が集まり、これまで県内20カ所近くで採取したものを使っている。「あわ焼が、元々あったものかのようになってきたのが面白いし楽しい」と西山さん。土や釉薬だけではなく、野焼きで土器を焼成する際には燃料となる木やわらも含めて、その土地のものだけで作る挑戦を続けている。

 活動を知った人たちとの、さまざまなコラボも広がっている。鴨川市にあるコミュニティーファーム「苗目」では、棚田の土で作陶し、「食材も器も同じ土地から」を実現。昨夏には、千葉県木更津市にあるサステナブルファーム&パーク「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」で採れる粘土で作った器が完成し、レストランで使われている。「当初は、あわ焼の器をオーダーしていただいたが、せっかくだからと土を探すことにした。2年ほどかかったが、形にできて良かった」と西山さん。

 「あわ焼」と「彩文」という2つの技術を用いて作る人型のオブジェ「彩文あわ人」は、「自画像」と名付けたものも。西山さんは「作っているうちに自分に似てきたので」と笑顔を見せる。粉引き焼き締めのモビール「空中土器」は、あわ焼でも制作した。

 同ギャラリーでの展示は8回目。同ギャラリーの瀧沢一以さんは「日用的な食器だけではなく、抹茶わんや土器もあり、本当に作品の幅が広い」と話す。11月25日には、セラピストの村田真彌子さんを迎えて、西山さんの器で同ギャラリーの源泉を使ったチャイを楽しむ「スパイスブレンドワークショップ」(参加費5,000円、要予約)を開く。「器は西山さんにオリジナルで作ってもらったもの。器もそのまま持ち帰れるので、日々使って良さを感じてもらえれば」とも。

 価格は、「あわ焼」小皿=1,650円~、湯飲み=3,520円~、耐熱コーヒードリッパー=1万5,400円など。営業時間は10時~18時。木曜、日曜定休。今月25日まで。

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