フードや雑貨を扱う店を集めたイベント「〇(まる)マルシェ」が5月20日、松本駅前の新伊勢町通りで行われる。主催は店舗設計事務所「ワークスゼロ」(下諏訪町)。
当日は、カラオケ店「ビッグエコーフォルテ松本店」から伊勢町通りと公園通りに向かう1区間を歩行者天国にして開催。松本市周辺を中心に、県内各地から17店が出店する。クラフトビールやコーヒー、焼き鳥、焼き菓子などフード類、雑貨のほか、ネイルや似顔絵、子どもが参加できるワークショップなども用意する。
同社は、「ながのをデザインで継(つ)なぐ」を掲げ、松本市と長野市にも拠点を構えて、店舗デザイン・設計・施工をトータルサポートしている。松本駅前などで居酒屋を経営する「酒楽」(松本市中央1)の店舗を手がけた縁があり、初めて企画した。同社デザイン事業部の和田彩さんは「これまでは店舗づくりを行ってきたが、そのつながりを生かして、町づくりにも取り組んでいければ」と話す。
昨年10月、社内で発足したブランディングチームのメンバーが主体となり、興味のある社員を募りながら、運営とデザインの2チーム体制で準備を進めてきた。これまで同社が携わった店舗を中心に声をかけ、出店者を集めたという。コンセプトを「ひとと継がる、まちと継がる、」に決め、「○」には、円=縁のほか、社名の「ゼロ」という意味も込めた。
同社の強みであるデザイン力を生かし、ポスターやチラシの作成やSNSでの発信にも力を入れる。公式キャラクター「つなぐま」を制作した同事業部の小松咲子さんは「愛着が湧くようなキャラクターに育てていきたい」と笑顔を見せる。
コロナ禍では、人と人とのつながりの大切さをあらためて実感することになったという。これまで、社内に施工主を迎えて話を聞く機会を設けていたが、より広い視点で、町で活動する人をゲストに招いてインタビューする「ヒストオンリー」という取り組みも始めた。和田さんは「町に出ることで、より人と人をつなぐ機会が増え、それが大きな力になっていくと思う。『地域を盛り上げたい』という思いを共有しながら、多くの人が楽しめる場を作っていきたい」と意気込む。
開催時間は11時~16時。