松本・上土の「The Source(ソース) Diner」(松本市大手4、TEL 0263-75-7896)が、市内の老舗・丸正醸造(出川町)とコラボしたオリジナルの万能ソース「THE SOURCE(ザ・ソース)」を開発した。
同店自家製のステーキソースと丸正醸造のしょうゆをベースに、リンゴとタマネギを使った万能ソース。糖分は入れずに、リンゴの酸味とタマネギのほのかな甘みを生かして仕上げた。店主の安達真さんは「ソースの味で食べるのではなく、食材と合わせて完成するソース。肉、魚、野菜など何でも楽しめる」と話す。ラベルもリンゴとタマネギをモチーフにデザインした。
2015(平成27)年のオープン当初から抱き続けていた「ソースのソースを作りたい」という思い。2020年、開発に着手したが、使う予定だったリンゴが手に入らずに一時中断していた。昨秋、フードロス問題に取り組む塩尻志学館高校3年生の浅沢佳朋さんが丸正醸造に規格外のリンゴの活用を相談したことがきっかけとなり、まずは浅沢さんが友人などの協力で調達した塩尻産リンゴを使って300本を製造した。
取り組みが地元紙などに取り上げられたこともあり、同店にも規格外のリンゴの活用について相談が来たという。「既にさまざまな方法で活用されていると思っていたが、意外と困っている農家の方も多いとあらためて知った」と安達さん。今後は、同店とオリジナルハードサイダーやリンゴジュースを作っている小澤果樹園(大町市)の規格外のリンゴを使う予定だが、タイミングが合えばほかの農家と連携した取り組みも行っていきたいという。
一昨年にはオリジナルのスパイスソルト「THE SPICE(ザ・スパイス)」を発売。「想像力をテーブルに」をキャッチコピーに、「どんなふうに使っているのか、皆のアイデアを共有したい」とインスタグラムで投稿を呼びかけた。「今回のソースも、ポン酢のようなイメージで何にでも使える。皆のレシピを教えてほしい」と安達さん。
150ミリリットル入りで、価格は680円。同店をはじめ、雑貨店「TOCA by lifart...(トーカ バイ リファート)」など市内各店のほか、オンラインショップでも購入できる。