松本山雅FCが1月9日、まつもと市民芸術館(松本市深志3)でシーズン新体制発表会を開き、今シーズンから指揮を執る霜田正浩監督やコーチ陣と34選手が約1500人のサポーターを前に意気込みを語った。
進行は松本美須々ケ丘高校放送部が務め、スローガンの発表では松本蟻ケ崎高校書道部がパフォーマンスを披露。マスコットキャラクター・ガンズくんも加わり、「One Soul積小為大(せきしょういだい)」と力強く書き上げた。小さな積み重ねがやがて大きな山となるという意味で、「ハードワーク、球際、規律、勝利への執念というスピリットを土台に、日々研さんを積む」という覚悟を込めたという。
神田文之社長は「J2早期復帰、5年以内にJ1再チャレンジ」と話し、全社目標として昨シーズン同様、平均入場者数1万人とクラブガンズ会員1万人を掲げた。強化責任者の下條佳明スポーツダイレクターは、昇格勝ち点ライン76などチームKPI(重要業績評価指標)を明示。「強い攻撃的なチームは失点も警告も少ない」と話し、フェアで強いチームをつくるとした。
選手・スタッフ紹介は、中山太鼓連が力強い太鼓を響かせ、サポーターは緑色のペンライトを振って迎えた。勝ち点差1の4位でJ2復帰がかなわなかった昨シーズンを振り返り、選手は悔しさを口にしながら今シーズンに向けた抱負を語った。在籍10年目の村山智彦選手は「一つにまとまって、共に笑って終われるシーズンにしたい」、背番号を37から2に変更した宮部大己選手は「強い覚悟を持って戦う。目標は笑って終わること」、橋内優也選手は「宮部が笑ってシーズンを終えられることを目標にしたい」とあいさつした。
期限付き移籍から復帰した鈴木国友選手は「全試合の責任を背負えるシーズンにしたい。このメンバーでJ2に戻りたい」。2016(平成28)年まで山雅でプレーした喜山康平選手は「またこうして戦えることをうれしく思う」と話し、自ら一発芸としてJR松本駅の列車到着時アナウンス「まつもとぉ~」を披露した。ユースから昇格した田中想来選手は「小さい頃から見ていたこのクラブに貢献したい」と力を込めた。
「こんなにワクワクするプレシーズンはない」と霜田監督。内容と結果の両方にこだわるとし、「観客が、開幕戦より最終戦の方が多くなるようなシーズンにしたい。全力を尽くすので背中を押してもらえれば」と締めくくった。
チームは10日に始動し、22日からキャンプに入る。開幕戦はアウェーで奈良クラブと対戦する。