ラーメン店「小麦そば 池」(松本市中央1)が松本・中央に10月29日、オープンした。
場所は「つけ蕎麦(そば) 尚念 松本店」の跡。店内のカウンターはそのままに、椅子やテーブルなどを新調。以前テーブル席だったスペースを改装し、製麺できるようにした。店主の大池尭之さんは「製麺室がある店は松本ではまだ少ないと思う。ラーメンに合わせた麺を提案していきたい」と話す。店舗面積は27坪、席数はカウンターとテーブル合わせて14席。
ラーメンは、細麺と手もみ麺のいずれかを選べる。「特製塩そば」(1,350円)は、5種類の塩をブレンドした塩だれに、3種類のブランド地鶏で作るスープと、9種類の乾物で取る魚介スープを合わせる。トッピングは、チャーシューやメンマなどの定番のものから、大根やドライトマトといった珍しいものまで、彩り豊かに盛り付ける。「かけ塩そば」(800円)、「醤油(しょうゆ)そば」(1,000円)などのほか、「名物焼売(シューマイ)」(300円)も。大池さんは「食材は産地にこだわるのではなく、自分がおいしいと思うものを全国から取り寄せている」と力を込める。
大池さんは松本市出身。昔からラーメンが好きで、高校卒業後は市内のラーメン店に就職。働きながら「いつか自分の店を持ちたい」と試作を続けたという。ある時、東京で食べたラーメンのレベルの高さに驚き、「当時、イタリアンや和食からラーメン業界に転身する人が増えていて、そういった流れが長野に来たら自分は生き残れない」と危機感を抱いたという。都内のラーメン店を巡り、和食料理人だった店主が営む「饗(もてなし) くろき」のラーメンや店づくりに衝撃を受け、弟子入りを志願。同店で4年間修業し、2020年に帰郷。開業に向け準備を進めてきた。
初日から、開店を聞き付け、都内からもラーメン好きが来店。店前には行列ができたという。「これから季節の食材も取り入れ、ラーメンで表現していきたい」とも。
営業時間は、11時~14時30分、17時30分~21時。定休日はSNSで知らせる。