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松本で「シシコツコツ」キックオフ 「未来のプレーヤー」県が支援

キックオフイベントの様子

キックオフイベントの様子

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 長野県の若手人材育成・応援事業「孜孜忽忽(シシコツコツ)」のキックオフイベントが10月25日、松本のゲストハウス「tabi-shiro(タビシロ)」(松本市城西1)で行われた。

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 孜孜忽忽は、「ほかのことを考えず、目的を果たすためにだけに注力する」という意味。各分野で地道に取り組みを進めるプレーヤーの活動や思いに触れることで、若者が自身の生き方を見つめ直すきっかけをつくることを目的に、昨年度、プロジェクトが始まった。2月には、「ないものは山でつくれる」を合言葉に、県のデジタル人材育成・誘致事業「NAGANO FLEDGE(ナガノフレッジ)」の総括イベントとしてオンライン配信を実施。林業、農業、教育、食文化、観光、移住などさまざまな分野の実践者がセッションを行った。

 当日は、前回のイベントでファシリテーターを務めた「Huuuu(フー)」(長野市)の徳谷柿次郎さん、「MIKKE(ミッケ)」(東京都中野区)の井上拓美さん、「藤原印刷」(松本市新橋)専務取締役の藤原隆充さんが登壇。約20人が参加し、オンラインでも配信した。

 藤原さんは「投資対効果を求めるのは既存のビジネス。リターンではなく未来を考えたい」と話し、イベント後に生まれた動きについても紹介。「未来を受け入れてくれる大人がそろっている」という同プロジェクトによって、「シシコツコツ」する人が増えることに期待を寄せた。徳谷さんは「若い人たちが、次のアクションをすぐに起こせるような熱量あるイベントにしたい」と意気込んだ。

 本年度は、やりたいことに向けて準備を始めていたり、既に取り組みを行っていたりする「動き始めた若者」を対象に実践型連続講座「孜忽(シコツ)書院」を開くことも発表。変化する時代の中、さまざまな壁を乗り越えていくために必要な知恵と仲間を得る「学びの場」を目指す。井上さんは自身の経験を交えて、「動き始めると、上の世代からフィードバックをもらえる機会はあまりない。あえて厳しい環境に身を置くことで成長できるはず」と話し、徳谷さんは、「DX(デジタルトランスフォーメーション)の前に人間としての経験、HX(ヒューマントランスフォーメーション)が必要。若者同士が嫌な感じにならずに話し合える場をつくり、持続的な関係を構築できれば」と締めくくった。

 同講座は、3回の対話やワークを経て、最後に成果発表会を行う。会場は長野市内・周辺で参加無料。事務局の藤原正賢さんは「長野県に住んでいる人、いつか暮らしたい人、戻って来たい人など、さまざまな形で関わる人の中で、『シシコツコツ』できる人を増やしたい」と呼びかける。

 申し込みはオンラインで受け付ける。締め切りは11月3日。

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