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松本で「地域と未来をつなぐゼミ」 中学生が体験、地元企業や産業を身近に

フラワー装飾の講座ではアレンジメントを作った

フラワー装飾の講座ではアレンジメントを作った

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 県内の中学生が体験を通じて地域の企業や産業の魅力を学ぶ「地域と未来をつなぐゼミ」が5月31日、松本市丸ノ内中学校(松本市宮渕3)で行われた。

タイヤの付いたロボットが動く様子を興味深く見つめる生徒

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 県が認定する「信州ものづくりマイスター」や県内の企業経営者が講師を担当し、伝統工芸や美容、料理、飲食など幅広い職種の体験学習を行う。当日は、表具や木曽漆器、フラワーアレンジメント、プログラミングなど6講座を用意。2年生約80人が、その中から一つを選んで受講した。

 印章彫刻の講座では、「一二三(ひふみ)堂本店」(深志2)の代表・瀧口孝一さんが講師を務めた。漢字の成り立ちや、書体、筆順などについて説明をした後、事前に生徒が各自用意していた下書きをトレーシングペーパー、石に写して少しずつ掘っていった。

 プログラミングの講座では、タイヤの付いたロボットを動かす方法を学んだ。IT・プログラミング教室を運営する「ファンクリップ」(茅野市)の社長・今井謙太郎さんが、代表的なプログラム言語を紹介。その後、モーターやセンサーを動かしてライントレースをしていくプログラミングを行った。「前に進む」プログラムから、「バックする」ためにはどうすればいいかを考えさせる場面もあり、生徒はパソコンの画面に向かいながら試行錯誤。実際にロボットが動くと「おお!」という声が上がった。

 県が未来の県内産業を担う人材育成を目的に行っている同事業。前身となる「信州・みらいのひとづくり塾」が2016(平成28)年度に始まり、昨年度からは「地域と未来をつなぐゼミ」として中学校と特別支援学校を対象に実施している。本年度は今回を含め、県内25校で開催予定。県産業労働部産業人材育成課の峰村俊輝さんは「講師の先生は熱意のある方ばかりなので、仕事の魅力や面白さ、やりがいも伝わっていると思う。地域の企業や産業を知ることが将来、職業選択の際に役立てば」と話す。

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