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朝日村にパン店「ときのぱん」 元地域おこし協力隊「玄米粉で体に優しく」

「店を日常的に利用してもらえたらうれしい」と信時さん。

「店を日常的に利用してもらえたらうれしい」と信時さん。

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 パン店「ときのぱん」(朝日村西洗馬)が朝日村にオープンして1カ月が過ぎた。

自家製のあんを挟んだ「よもぎあんぱん」

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 店舗面積は約3坪。店主の信時郁美さんの自宅敷地内にプレハブ店舗を建て、パンは窓際の棚に置き、窓越しに販売する。看板を掛ける枠、商品を並べる棚などは村内の木工作家が制作した。

 「誰にでも薦められる、体に気を使ったパン」をコンセプトに10~12種類を用意。材料に玄米粉を使うことで、もっちりやわらかな食感に仕上げているという。「角型食ぱん」(ホワイト、ブラウン=各500円)、「ブロート」(ナッツ、フルーツ、4分の1=各180円、ハーフ=各350円)には玄米粉を50%配合し、米の甘みを生かして砂糖を控えた。信時さんお薦めの「よもぎあんぱん」(240円)はヨモギの風味がしっかり出るように作ったパンに自家製のあんを挟む。ほかにも、「シナモンロール」(200円)、「いちじくとクリームチーズ」「ミルクぱん」(以上240円)などがある。

 信時さんは生まれも育ちも東京で、同じ場所で暮らし続けることに疑問を抱き、移住を検討。以前、旅行で訪れて人の温かさを感じた長野県で仕事を探し、2019年から朝日村の地域おこし協力隊として働き始めた。同村の住みやすさに魅力を感じ定住して働きたいと考え、人と関わることが好きなこと、パンが好きなこともあり、開業を決意。松本市の「ORIZA(オリザ)+パン食堂」で製法や機材について学んだ。昨年12月から準備を進め、今年7月に任期を終えて8月に店をオープンした。

 木曜には以前働いていた朝日村役場でも販売を行っている。「コロナ禍で村の人たちとの接点がなかったので、対面で話せるのがうれしい」と信時さん。店名は自身の名字と、「お客さんのいろいろな時、場面でパンを食べてもらいたい」という思いから付けた。「体に優しくて、どんな人でも食べやすいパンだと思う。村内の人にもっと認知してもらい、村外の人が朝日村に来るきっかけになるような店にしていきたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は水曜、金曜、土曜=10時30分~(売り切れ次第終了)。木曜は朝日村役場で12時から販売を行う。

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