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塩尻の平出博物館で縄文土器がテーマの絵手紙展 表情豊かな作品16点

個性豊かな絵手紙が並ぶ

個性豊かな絵手紙が並ぶ

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 松本市在住の小澤幸子さんと栃木県鹿沼市在住の柏木孝子さんによる縄文土器がテーマの絵手紙展が現在、塩尻・平出博物館(塩尻市宗賀、TEL 0263-52-1022)のロビーで開催されている。

絵手紙には印象や感想も書いてある

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 同館に収蔵する縄文土器、土偶を描いた2人の絵手紙16点を展示する。表情が豊かな土偶や土器は顔彩とダーマトグラフを用いて描いている。絵手紙には「びっくり!鼻すじが通った超美人」や「宇宙人の顔?こんな宇宙人逢(あ)ってみたい」など、印象や感想も添えた。

 2人は15年ほど前に趣味である絵手紙の講習会を通じて知り合い、交流を始めた。小澤さんは地元紙で平出博物館の土器、土偶を見て同館に足を運び、絵手紙を描いて柏木さんに郵送。受け取った柏木さんは、今年3月に同館を訪れて絵手紙で返信した。「描いて終わりではもったいない」と考えた小澤さんが2人の絵手紙を展示する企画を同館に提案。同館主任の牧野令さんは「これまで持ち込み企画はあまりなかった。同館の収蔵品を描いているということで展示を快諾した」と話す。

 柏木さんは初めて同館の土器、土偶を見た時に「子どものような取り繕わないかわいさがあると思った」という。1000枚を目標に、これまで930枚の絵手紙を描いてきた。「展示を見るときに特別な知識は必要ない。見たときの自分の気持ちだけで感じ取った方が楽しい」とも。

 小澤さんはもともと土器や土偶が好きで、各地の博物館を巡り、絵手紙を20年以上描き続けている。「地元にこんなにも良いものがあるのにあまり知られていない。展示をきっかけにその魅力を知ってもらえたら」と話す。

 来館者の中には同館のインスタグラムを見て足を運んだ人、考古学に興味がなくても展示を見に来る人もいるという。牧野さんは「土器や土偶というと取っ付きづらいイメージがあると思うが、絵手紙という形で身近に感じてもらえていることがうれしい。こんな楽しみ方もあるんだと知る機会になれば」と呼びかける。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。絵手紙展のみの観覧は無料。月曜定休(祝日、振替休日の場合は翌平日)。7月31日まで。

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