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松本の日常伝える「地域映画」制作へ 市内で撮影した8ミリフィルム募集

8ミリフィルムの映像と地域の人々のインタビューなどで構成した映画「竹田ん宝もん」

8ミリフィルムの映像と地域の人々のインタビューなどで構成した映画「竹田ん宝もん」

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 昭和時代の日常を紹介する「地域映画」づくりに取り組む市民団体「まつもとフィルムコモンズ」が現在、松本市内で撮影された8ミリフィルムを募集している。

上映会後の座談会の様子

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 8ミリフィルムは1950~70年代に一般家庭に普及した映像記録フォーマットで、当時の日常や地域のイベント、祭りなどが収められているものが多いという。募集するのは、松本市内で撮影された8ミリフィルム(シングル8、ダブル8)。まつもとフィルムコモンズ(TEL 090-3535-6519)に電話で申し込んだ後、持参する。フィルムは調査・クリーニングをし、デジタル化したものを入れたUSBメモリと共に返却する。その後、集まった映像に、インタビューを交えて映画を制作。来年2月の完成を目指す。

 映像制作会社「アルプスピクチャーズ」(松本市清水1)社長で、映画監督・プロデューサーの三好大輔さんが、2010(平成22)年から取り組みを開始。全国各地で地域の8ミリフィルムを募り、保存・活用するプロジェクトを立ち上げてきた。2015(平成27)年には、安曇野市合併10周年記念事業の一つとして200本のフィルムを編集した映画「よみがえる安曇野」も手がけている。「過去の記録を映画という形で今に生かすことで、地域のつながりや魅力の再発見にもつながる」と話す。

 今年2月から松本市や安曇野市で、上映会「8ミリ映写室」を開催。6月19日には「山山食堂」(大手5)で、三好さんが監督した大分県竹田市の地域映画「竹田ん宝もん」(2018年)を上映した。約10人が参加し、毎年正月に家族がそろう姿や、学校生活、運動会など、日常を伝える映像やそれを見つめる地域の人々の様子を鑑賞した。

 上映後の座談会では、「記憶を呼び起こされる」、「懐かしい気持ちと共に、元気をもらえる」など自らの体験と結びつける声や、「親から聞いた『昭和の風景』を見ることができて新鮮だった」という大学生の声が上がった。地元紙で上映会を知ったという80代の男性は、自身も撮影していたと振り返り、「自分にとっては回顧録そのもの。若い人も興味を持ってくれることがうれしい」と話した。

 県中信地域では以前、8ミリフィルムやカメラを製造していたこともあり、「作っていたということは、それを使っていたという人も多いのではないか」と三好さん。竹田市では500本以上の8ミリフィルムが集まったといい、「人口でいうと、松本市は竹田市の10倍以上。どのようなものが眠っているかは分からないが、多くの人に協力してもらえれば」と呼びかける。

 次回の「8ミリ映写室」は6月25日、安曇野市の「喫茶 常念」で行う。参加費は1,000円(ワンドリンクオーダーが必要)。申し込みは同店まで。

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