紙の箱作家Akane Bon Bon・梅川茜さんと、ガラスの箱を手がける石田冲(のぼる)さんによる2人展「ガラスの箱と紙の箱」が現在、松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で開催されている。
紙でできた箱とガラスでできた箱、約90点を展示する。梅川さんは、だ円型や長方形の箱、屋根の付いた丸箱などさまざまな種類の箱を出品。今回は模様だけにとらわれないように意識したという。ブータンの手すき紙や柿渋を塗り重ねた紙、大豆から作る呉汁(ごじる)など自然の素材を使って制作。「みだしなみ箱」と名前を付けた作品は、ふたを取らなくても片手で開け閉めができるように2つ折りのふたが付いている。「毎朝必ず持っていくものを入れるといったように日常の中でラフに使ってもらいたい」と話す。
石田さんはステンドグラスの技法を使った箱を出品。2017(平成29)年に同ギャラリーで開催された個展の際は小さめの箱が中心だったが、今回は大きめの箱も展示する。片面に柄が入った古いすりガラスを使った箱や、透明のガラスと色の付いたガラスを組み合わせて多角形の入れ子にした箱もある。「古いガラスは割れやすいので加工が難しく、最初の頃はよく割っていた」と石田さん。箱の縁は真っ黒になりすぎないように工夫し、アンティーク感を出しているという。
同ギャラリーが展示を企画。箱の中に化石やクローバー、人や車のオブジェ、ピアス、ブレスレットなどをディスプレーしたものもあり、一部は中身も一緒に購入できるようにした。オーナーの熊谷俊行さんは「ガラスの箱を見て何を飾ろうかと考えたり、中が見えない紙の箱には大切なものをしまってみたりと箱の使い方を考えるだけで楽しい。お気に入りの箱を見つけに来てもらえたら」と呼びかける。
価格はガラスの箱=2,800円~、入れ子多角=7,000円~、みだしなみ箱=7,000円~8,000円など。営業時間は11時~19時。月曜・火曜定休。6月26日まで。