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松本市役所近くに「お堀と青木カフェ」 昭和レトロな建物活用、映画鑑賞も

「お客さまの要望を聞きながらいいお店にしていきたい」と青木さん

「お客さまの要望を聞きながらいいお店にしていきたい」と青木さん

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 カフェ「お堀と青木カフェ」(松本市城東2、TEL 0263-32-1068)が松本・城東にオープンして1カ月が過ぎた。

昭和の雰囲気を感じる外観

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 1934(昭和9)年に建設された「青木医院」を、店主の青木京子さんが改装した。木造2階建てで、外観は、外壁の曲線のコーナー部分と、玄関周りにスクラッチタイルを貼ったデザイン。店内は、待合室を抜けた先にある診察室と内診室をカフェスペースにし、当時使われていた医療器具や机を残しつつ、レトロなスピーカーなども置き、懐かしい雰囲気に仕上げた。「長く使っていたものを大切にしたい」と、シャーレや試薬瓶には、砂糖やミルクを入れてテーブルに置く。席数はカウンターとテーブルとソファ合わせて15席。

 ドリンクには、毎月季節に合わせたお菓子を付けて提供する。今月は「自家製ビスコッティ」。市内の自家製コーヒー店で焙煎(ばいせん)した豆を使ったオリジナルコーヒー(600円)、カフェオレ(500円)のほか、オリジナル抹茶(600円)、水出し紅茶(400円)など10種類を用意。現在はドリンクメニューのみだが、今後は様子を見ながらフードメニューも出す予定だという。

 手術室は、会員制シアタールームとして活用。音響機材やテレビを設置し、棚には昭和の映画を中心に、およそ800本のDVDを並べる。利用料はワンドリンク付きで800円。「音響機材や映画は近所の方が提供してくれたもの。いろいろな人が協力してくれたおかげで楽しめる部屋にできた」と青木さん。2階の14畳の和室は、畳を新しくするなどして、イベントや会合に利用できる部屋にした。「せっかく部屋があるので、何かできないかと考えた。2階は外の景色がよく見える」と笑顔を見せる。

 3代目で産婦人科医の父・安弘さんのサポートをしていた青木さん。10年前に閉院して以来、そのままになっていた建物の活用方法を模索していたところ、たまたま立ち寄った浅間温泉の「あさま茶房」に魅了され、カフェの開業を決めた。「こんなにすてきな店があるんだと感動した。飲食店を手掛けるのは初めてだが、自分もやってみたいと思った」と振り返る。

 近所の人やSNSで知ったという女性客など、幅広い年齢層の人が訪れるという。「これからお客さまの要望を聞きながら、喜んでもらえる店にしていきたい」とも。

 営業時間は13時~19時。火曜~木曜定休。

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