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松本・中町にショップ&カフェ「燻製工房」 地元産木材使い、「里山とつなぐ場に」

カフェスペースの燻製器はディスプレー用。工房にはこれより大きいものが2台あるという

カフェスペースの燻製器はディスプレー用。工房にはこれより大きいものが2台あるという

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 自家製の燻(くん)製商品を扱う「燻製工房KUNMARU」(松本市中央2、TEL 0263-35-8387)が松本・中町にオープンして1カ月が過ぎた。

ショップには組み合わせ自由な「セルフナッツ」のほか、さまざまな商品が並ぶ

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 店内奥の工房で燻製した商品を販売するショップに、キッチンカフェ「MOKUMOKU」、体験ルーム「燻製LAB」を併設する。店内は「里山と街と人をつなぐ場所」をテーマに、木材をふんだんに使用。壁には県内産のアカマツを貼って古い大鋸(おが)を飾り、窓には経木を削った際に残る芯をはめ込んだ。店舗面積は約60坪、カフェの席数は13席。

 ショップでは、クルミやナラ、サクラなど木の種類で違いが楽しめるチーズ(450円)、山形県産の「紅花たまご」をいぶした「白くん玉」や「味くん玉」(2個入り、450円)などを販売する。カシューナッツやアーモンドなど6種類のナッツは、組み合わせ自由な「セルフナッツ」(1グラム10円)として用意。スモークチップやスモークウッドなど燻製用のアイテムや、ジビエを含めた各種の肉も取り扱う。

 カフェでは、市内に2店舗を構えるカレー専門店「メーヤウ」と共同開発した「キーマカリー」(1,100円)や、「燻製たまごとチーズのホットサンド」(850円)、「燻製チーズ3種アソート」(650円)などを提供。コーヒーや紅茶(以上500円)も、いぶしたものを味わえる。アルコールは、ワインやウイスキー、カクテルのほか、日本酒もそろえる。運営する「エルドラド」(同)の砂子慎哉社長は「ワインなど洋酒はもちろん、日本酒にも合う。幅広い楽しみ方を提案していければ」と話す。

 砂子さんは4年前に狩猟免許を取得。山に入るほど、その魅力に引き込まれると同時に、里山の問題について思いを巡らす時間も増えたという。「普段行かないから人ごとになっていると感じ、狩猟体験ツアーなども行ってきたが、より身近に、足を運ぶきっかけになるようなことができないかと考えた」。コロナ禍で、飲食店としての営業形態を模索する中、7年間営業していたそばラウンジ「くりや」を思い切って業態変更することにした。

 「これまで20年以上、店を通じて築いてきた地域の皆さんとのつながりを良い形で生かせている」と砂子さん。さまざまな店とのコラボ企画も進んでいるという。「楽しいことは自分ごとになる。里山の力を借りて、おいしい、楽しい、うれしいという感情が生まれる場所にしたい」とも。

 営業時間はショップ=11時~21時、カフェ=11時~16時、17時~21時(現在はいずれも18時までの短縮営業)。月曜定休。

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