松本のアウトドア用品開発会社「ZANE ARTS(ゼインアーツ)」(松本市島内、TEL 0263-87-2955)が、クラフトビール製造会社「松本ブルワリー」(中央3)と共同開発した「OUTDOOR PALE ALE KANPAI&TAKIBI(アウトドアペールエール カンパイ&たき火)」が現在、販売されている。
無ろ過製法で、ミディアムボディーの豊かな味わいが特徴。ゼインアーツの小杉敬社長によると、野外で心地良く汗をかいた後の「爽快感」と、たき火を眺めながら堪能できる「深み」を、モルトの風味をベースに、爽やかで花のようなホップの苦みで両立させたという。「皆で乾杯するときの高揚感と、たき火を眺めるときの充足感、時間とおいしさを意識した。難しいイメージを形にしてもらったので、ビール通も納得できる仕上がりになったと思う」と話す。
松本ブルワリーの林幸一社長がキャンプ好きということもあり、イベント出店などを通じて交流をするうちに、「野外で楽しめるビールを造りましょう」とコラボを持ち掛けられた。「基本的にコラボはしないが、地元の企業同士、お互いキャンプ好き、ビール好きということもあって、やってみようということになった」と振り返る。
ゼインアーツは2018(平成30)年8月創業。機能性と自然との一体感を得られる造形を合わせ持つ芸術性の高いプロダクトを目指して、ワンポールテント「ZEKU(ゼクー)」シリーズをはじめ、さまざまなアウトドアアイテムを展開している。
新型コロナウイルスの影響でキャンプブームに拍車がかかる中、現在は、「需要に対して供給が間に合わない状態」が続いているという。「はやりという部分もあると思うので、過信せず、今まで通り地道に良いものを提供したい。地方に対する考え方が変わってきている感じもあるので、地方のポテンシャルを引き出せるように、しっかりした土壌をつくっていきたい」と小杉さん。
通販分は16日から予約受け付けを始めたが、既に完売という人気ぶりを見せる。「まだ先が見えない状況ではあるが、明るい未来を願って、今はささやかに乾杯してもらえれば」とも。
330ミリリットル入りで、価格は495円。松本ブルワリータップルーム本町店と中町店、イオンスタイル松本店、三代澤酒店、米田屋など市内外で販売する。