今年7月、松本に設立した3人制バスケットボール「3x3(スリー・エックス・スリー)」プロチームの名前が「信州松本DYNA BLACX(ダイナブラックス)」に決まった。7月28日に「33GAKU(サザンガク)」(松本市大手3)で行われた記者会見で発表された。
ダイナは力強さ、若々しさを意味し、ブラックは国宝松本城天守の黒漆をイメージ。最後のX(エックス)は、多様な文化や人々の交流地点になりたいという思いを込めたという。チームは今月1日に設立し、チーム名を公募。寄せられた65点の中から選んだ。
B1リーグの信州ブレイブウォリアーズで活躍した武井弘明さんが選手兼ゼネラルマネジャーを務める。選手は5人程度を予定し、9月以降に行うトライアウトで選ぶ。プロリーグ「3x3.EXE PREMIER」の来年5月に始まるシーズンへの参入を目指す。
運営母体は「XYZ」(島内)。同社の山崎孝一郎さんは「スポーツとしての面白さはもちろん、ファンとチーム運営の距離感も魅力」と話す。共通の知人を通じて武井さんと知り合い、設立の準備を進めてきた。
「3x3」はストリートバスケが発祥で、「3on3」として知られていた3人制バスケに世界統一のルールを定め、競技として発展。正式種目として採用された東京五輪では男女共に準々決勝に進出、人気の高まりを見せている。町なかで楽しめることも魅力の一つで、公園やショッピングモールの一角でプレーすることもできる。同チームの練習拠点は主に中信地域の体育館になる予定だが、「松本市内でできるところもたくさんある。『3on3』の歴史もあるので、町に溶け込めるような方法も考えていきたい」と武井さん。
記者会見では、松本蟻ケ崎高校書道部による書道パフォーマンスの映像を紹介し、チーム名を発表した。駆け付けた臥雲(がうん)義尚松本市長は「スポーツの枠に捉われず、若者文化の起爆剤になってほしい」と期待を寄せた。
「強さに重点を置きつつ、PRやプロモーションで知名度を上げることにも力を入れる。ほかの芸術文化とも積極的にクロス、ミックスしていきたい」と山崎さん。武井さんは「5人制から3人制になっても、信州のバスケに貢献したいという思いは変わらない。やるからには目指すのは日本一。いずれはオリンピック選手を出したい」と意気込む。