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松本の書店内で「小屋」展示 視点切り替え「ダブルローカル」体験

「小屋でしてみたいことも募集中。実現するかは内容次第だが、面白いアイデアがあれば」と菊地さん

「小屋でしてみたいことも募集中。実現するかは内容次第だが、面白いアイデアがあれば」と菊地さん

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 書籍「ダブルローカル」にまつわるショップを併設した「小屋」が、松本市の書店「栞日(しおりび)」(松本市深志3、TEL 0263-87-5733)で現在、展示されている。

小屋作りの様子

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 同書は、東京・清澄白河でデザインユニット「gift_」として活動しながら、新潟・十日町で宿屋カフェ「山ノ家」を営む後藤寿和さんと池田史子さんが、ゲストとの対話を記録したもの。2つの拠点に同じ重きを置き、往来して生活する取り組みや、その中で生まれた気付きなどを紹介する。清澄白河の事務所には、以前アートイベントの際に受付として作った小屋があり、今回展示する小屋はその「弟分」として設計したという。

 今回、小屋作りを企画したのは、同書のデザインなどを手掛けた「コトト」(長野市南県町)の社長・瀧内貫さん。5年ほど前に見てから「いつか作りたい」と思い続け、一昨年、自身の事務所を移転してより気持ちが強くなったという。「事務所を少しオープンな場にしたいと考えたときに、装置として小屋があると面白いと思った。お二人が打ち合わせやポップアップショップ、対話の場などに用いているように、さまざまなことに使っていければ」と話す。小屋が立ち上がっていく過程や、建物の中に小屋がある様子を多くの人に見てもらいたいと、同書に対話ゲストとして参加した「栞日」の店主・菊地徹さんに相談。製作・展示と併せて同書の出版記念フェアも開催することになった。

 製作は、7月7日・8日の2日間で実施。柳沢林業(松本市岡田下岡田)が製材したアカマツを並べて板状につなぎ、壁、屋根と組み立てた。サイズは横2.4メートル、縦1.8メートル、高さ2.2メートル。完成した小屋には、菊地さんがテーブルと席を置き、照明や本を飾る棚なども付けた。

 「小屋の中で過ごしたり、出入りを繰り返したりすることで、視点の切り替えは大きな移動を伴わなくてもできると実感した」と菊地さん。来店した人をはじめ、通り掛かった人も「店の中に小屋がある風景」を珍しがったり面白がったりしてくれるという。「視点の切り替えこそが『ダブルローカル』の本質だと思う。それを体験できる機会になれば」とも。

 営業時間は7時~20時。水曜定休。小屋の展示は8月10日まで。

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