安曇野・豊科の工務店「ルティロワ」(安曇野市豊科、TEL 0263-55-4521)が移転し、「建築家と小さなカフェ」を併設して6月16日、オープンした。
雑貨やカーテンなどのインテリアを取り扱うショールームと打ち合わせスペースの間にカフェカウンターを設ける。女性らしさを意識したという店内は、ヒノキの梁(はり)になじむようにと、ポイントにブルーの壁色を合わせ、トレンドを取り入れたぬくもりある空間に仕上げた。カフェの利用はテークアウトが基本だが、打ち合わせスペース4席が空いている時はイートインもできる。社長の丸山恭弘さんは「コロナ禍で遠くに行けない地域の人たちに少しでも気分転換してもらえたら」と話す。
メニューは、県内の飲食店や農家から仕入れたものを全て390円で提供する。ドリンク類は「ラトリエ・デ・サンス」(穂高)がオリジナルにブレンドした「ルティロワブレンド」、妻・和代さんの実家でもある朝日村の「まるに農園」で収穫した桃が入った「白桃スカッシュ」など。フードは「あずみのるベーカリー」(南穂高)のパンを使用した「鯖(さば)フライとお野菜のバインミー」と「ふっくら厚焼き卵サンド」をそれぞれ1日限定10食で用意する。「地元の皆さまに感謝を込めて『サンキュー価格』にした。打ち合わせ中、少しでもいいものを提供できたら」と和代さん。ほかに、カウンターのショーケースには塩尻市で焼き菓子の卸販売を手掛ける「フィルネ」の「檸檬(レモン)クッキー」(300円)なども並ぶ。
恭弘さんは高校の建築科を卒業後、土木や建築の現場監督、設計の実務経験を積み、一級建築士の資格を取得。「デザイン力のある設計事務所と建築技術のある工務店がひとつになった会社を作りたい」と2014(平成26)年に同社を設立した。
和代さんは「家を建てたお客さまや近所の人が気軽に立ち寄れる場所があればと思い、移転を機に作ることにした」と話す。つながりのあった地元の飲食店や体に良いものを作っている人たちに声を掛け、一緒にいいものを提供しようと準備をしてきた。「これから季節によってメニューを変えるなどして、皆で地域を盛り上げていきたい」とも。
営業時間は10時~16時(フードメニューの提供は11時から)。日曜・月曜・祝日定休。