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松本で「であること」上映 松本市出身・和田萌監督、独自で多様な生き方紹介

「であること」チラシ

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 松本市出身・和田萌監督が手掛けた、性的少数者を表す「LGBTQ」について考えるドキュメンタリー映画「であること」が6月12日、松本市中央公民館・Mウイング(松本市中央1)で上映される。

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 多様性が叫ばれ、性的少数者やLGBTQといった言葉も浸透する中、当事者たちに丁寧に話を聴き、それぞれ自分自身「であること」にスポットを当てたドキュメンタリー。ヌードシーンやキスシーンを撮影する際に俳優をサポートする「インティマシー・コーディネーター」の資格を持つプロデューサーの西山ももこさんが、昨夏、インタビューを実施。9人それぞれの生き方を知ることで、「自分らしく生きること」について考える。

 今年2月から東京・神奈川で上映し、トークショーや交流タイムも行ってきた。「感想をはじめ、個人的な経験を寄せてくれる方や、見終わってから話し合ったという方もいたので、交流の場を設けたいと思った。私たちにとっても皆さんの声を聴くことで、見えていなかった部分を知ることができ意義のあるものになった」と西山さん。

 和田監督は1983(昭和58)年生まれ。「高校生の頃はまだ中劇やエンギザなど町なかに映画館があり、午前中からほぼ貸し切りみたいな中で1人、映画を見ることが逃避でもあり、自由で大切な時間だった」と振り返る。今年4月、松本市でパートナーシップ制度が県内初導入されたことを知り、地元で上映したいという思いがより強くなったという。上映は、NPO法人「コミュニティシネマ松本CINEMAセレクト」の協力で実現。準備を進めるうちに、同NPOの宮崎善文理事長が中劇の単館系映画のセレクトを担っていたと知った。「映画監督になりたいと思うようになったのは、あの時間があったからこそ。自分をつくり上げてくれた松本の映画文化に、時を経て触れられるというのは感慨深い」

 当日は和田監督と、一般社団法人「LGBT-JAPAN」代表理事で、LGBTQ当事者も社会の一員になるべく変化していくことを重視した活動を行う田附亮さんを迎えてトークイベントも行う。和田監督は「世界はもっと広くて自由。私の映画の原点である松本で、皆さんに見てもらえることを楽しみにしている」と話す。

 上映は14時~、19時~。チケット料金は、一般は前売り=1,400円、当日=1,800円、大学生以下=1,000円。トークイベントは14時からの上映会後に行う。

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