松本市は4月1日、中核市に移行した。
公募で背景デザインを決めたパートナーシップ宣誓書受領証と受領カード
県の行っていた約2500の事務権限が市に移譲され、行政機能が強化される。県松本合同庁舎(松本市島立)1階に新たに松本市保健所を設置。松本市民や対象の事務所が松本市内にある場合は市保健所に、それ以外の松本地域2市5村は、引き続き長野県松本保健所が窓口となる。
新型コロナウイルスについての相談体制も強化し、「新型コロナウイルス感染症受診相談センター」(TEL 0263-47-5670)を開設。市民と市内滞在者からの相談に24時間365日対応する。ほかに、飲食店の営業許可・指導、診療所や薬局の開設許可、身体障害者手帳の交付、保育所や特別養護老人ホームの設置許可・指導などの権限も市が持つことになる。
中核市は地方自治法に基づく大都市制度の一つ。都市の規模や能力に応じて事務権限を強化することにより、地域の実情に沿った市民サービスを目指す。人口20万人以上の市が対象。4月1日に、松本市と愛知県一宮市が移行して全国62市に、県内では長野市と2市になる。
市では1日から、県内で初めて「松本市パートナーシップ宣誓制度」も導入。対象は、一方または双方が性的マイノリティーのカップルで、少なくともいずれか一方が市内在住、または転入を予定している必要がある。宣誓は事前予約制で、職員の前で2人そろって宣誓書に記入。その後、受領証と受領カードを交付する。証明を受けた同性カップルは市営住宅への入居申し込みができ、市立病院で面会や手術の同意などが親族と同様にできる。
導入に向けて、宣誓書受領証と受領カードの背景デザインを公募。伝統工芸品の松本てまりや市花のレンゲツツジのイラストをあしらった2種類を用意した。問い合わせは市住民自治局人権共生課(TEL 0263-39-1105)まで。