絵や平面工作を手掛けるフランソワーズさんと、立体工作や写真、絵を担当する滝澤テイジさんの2人展「Carrefour或(ある)いはRond Point」が現在、松本・信州大学近くのパティスリー「ROND POINT(ロンポアン)」(松本市桐2、TEL 0263-34-9588)で開催されている。
同店での2人展は、昨年に続いて2回目。同店の秋山まゆみさんが、店名が意味する「五差路」になぞらえて、「道が交わる場所、人が交わる場所」というテーマで作品を依頼した。
滝澤さんは、これまで撮影した写真の中から7点を出品。「当時は何か目的があって撮っているが、あらためて見返してみるとそれ以外の副題的なものが浮かび上がってきた」と話す。花火を撮影した際の火花のラインや町なかの何気ない風景などの写真をセレクト。「写真を展示するのは初めてなので、デビューのような新鮮さがある」とも。
フランソワーズさんは、描き下ろしの水彩画とコラージュ作品を制作。お題を聞いて思い出したという映画「クロスロード」は、秋山さんにとっても思い入れのあるものだと後から知ったという。「心象風景でもいいと言われたので、記憶の中の『交わり』をよみがえらせるように描いた」と振り返る。
コロナ禍でイベントや展示の機会が減った1年となったが、「今までやってきたことを整理する時間にはなった」と滝澤さん。フランソワーズさんは「これまではどこかで見てくれる人を意識していたが、自分自身と向き合い、じっくり制作ができた」と笑顔を見せる。
前回は立体作品もあり、にぎやかな雰囲気だったが、今回の作品は2人ともA5サイズで仕上げた。「つるして飾ることを考えて決めた。あえてサイズを意識するのも面白かった」と滝澤さん。展示名の「Carrefour(カルフール)」は、フランス語で交差点の意味を持つ。秋山さんは「展示もいいが、本当は準備段階のワクワクする気持ちや、終わった後の解放感、打ち上げを楽しみたい。早く皆が気兼ねなく交流できるようになれば」と話す。
営業時間は10時~20時。月曜定休。4月11日まで。