郷土玩具を紹介する企画展「冬のいろどり 玩具人形展」が現在、松本市里山辺の松本民芸館(松本市里山辺、TEL 0263-33-1569)で開催されている。
同館創設者の民芸作家・丸山太郎が収集した郷土玩具や人形の中から、約130点を展示する。16世紀半ばに渡来したポルトガルの船員たちによって伝えられた「うんすんかるた」や百人一首、羽子板など、この時期らしい玩具を選んだ。小さな鍋、やかんなどのままごと道具は浅間焼。こまは多彩で、木ごま、善光寺ごまのほか、子ごまとそれを収納するこま壺(つぼ)も。
「姉様人形」や手まりは、地元のもののほか、県内外各地で作られたものも並べ、地域ごとの特徴も伝える。張り子の人形は、恵比寿様や大黒様、だるまなどの縁起物をはじめ、犬や牛、鳥など動物のバリエーションも豊か。同館の西村奈美さんは「寒い時期なので、温かみのある色合いのものをメインにした」と話す。
郷土玩具には、子どもの健やかな成長を願って作られたものも多いという。「健康な生活への思いは、コロナ禍の今にも通じるところがある。かわいらしい玩具や人形を見て和んでもらえれば」とも。
開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。入館料は、高校生以上=310円、中学生以下無料。月曜休館。3月14日まで。